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【UW映画感想】#63『すばらしき世界』【上田昌宏】

「シャバは我慢の連続ですよ!我慢のわりに大して面白うもなか!やけど空が広いち言いますよ!」

役所広司の映画ですよ。役所広司の映画ですけど、個人的に印象に残ったのは、ヤクザの姐さんのこのセリフです。

タイトルのすばらしき世界という意味が、映画を観ただけでは一見意味がわからないし、人によっていろんな捉え方ができるのだろうけど、僕は上のセリフが一番意味を現してるように思えた。

人間社会はめんどくさいことだらけで、我慢の連続。でも人は人の中でしか生きられない社会で、我慢できないと生きていけない。それでも刑務所の中より、空の下、お日様のもと広い世界で不自由かもしれないけど、生きる方がまだマシなんじゃないか。生きてるだけですばらしい世界である、と。

まぁ割とポジティブな捉え方で納得してるんだけど、ラストシーンを考えると全く違った解釈もできる。観る人、見るポイントによって違った解釈が出てくる、これぞ考えさせられるものがある、という映画でした。

レビューとかでよく見る「考えさせられるものがある」って言う感想、あれ何なの?何を考えたか言えよ。それが感想でしょ。
「考えさせられた」とだけ言うて、ちょっとわかった風なことだけ言うて、言い逃げやん。何を考えたか教えてよ。それが知りたいのよ。わかってます風な格好つけた言い逃げすなよ。

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