【UW映画感想】#22『美しい湖の底』【福島慎之介】
先週に引き続きウェス・アンダーソンの短編残り3作を一気に観るつもりだったのですが、
やめました。
ウェスの味付けは大好きなんですが、ちょっと濃いめですしね。
連続して食べると胃もたれしそうなので、もう少し間隔空けてから美味しくいただこうと思います。
ふつーの食事がしたい。
ということで、わりとふつーそうな映画を選んでみました。(失礼)
「美しい湖の底」
2017年にNetflixで配信されたふつーっぽいサスペンス映画です。(失礼)
え、2017年?6年前?
Netflixっていつからサービス始まったっけ?
と思ってちょっと調べてみたら
2015年9月ですって。日本でのサービス開始。
8年前ですよ。
もう8年もNetflixと共に生活してるんですよ我々。時の流れこわー
さて、こちらの映画
とても好きな空気感の映画でした。
北米とかのちょっと寒そうな田舎町っぽいところで起こる不可解な事件、
みたいな話大好物です。
そしてこれもまぁまぁ好物なんですが、
時間が逆行していくスタイルです。
金曜日からはじまり、木曜、水曜、火曜とストーリーが遡っていきます。
とはいえそんなに小難しいことはなく、わりと淡々と遡っていくのでそんなに頭を悩ませることもありません。
遡っていくにつれて前日がどうだったのか、続きがどんどん気になっていきます。
そしてラストの締め括りもなかなかナイスです。
内容に関してはこんなにふつーの感想になるぐらい、ほんとにわりとふつーなテンションでふつーに楽しめるふつーのサスペンスなんですが、(失礼)
ちょいちょい面白シーンがあります。
シリアスな内容のサスペンスだけどちょいちょい差し込んでくるユーモアの味付けが美味しくて、ふつーのサスペンスより食後の満足感が妙に高めでした。
一振りの塩のように少しだけユーモアを加えることで全体的なバランスが格段に良くなるんですね。
とはいえ内容に全く派手さが無いですし、事件自体もそんなにこわくありません。
時の流れのほうがこわーです。
きっと観る人によっては
“ふつー”になりがちな映画でしたが、
ボクはかなり好きです。
ふつーな内容なのに
役者陣の演技の素晴らしさと監督の味付けのセンスがこの物語を少し特別で美味しい料理に仕上げていると思います。
昼時にはちょっとだけ行列ができるけど、ちょっと時間をずらして行けばわりとすぐに入れる美味しい洋食屋さんのビーフストロガノフ
でした。
ごちそうさまです。
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