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【UW映画感想】#38『EO』【芳賀隆之】
イーオー
ロバが主人公の映画。
え?ロバが主人公?どういうこと?見ればわかります。本当にロバが主人公。
人間もセリフもほとんどでてこない。ロバから見る景色、動物、人間社会。
でも徐々に、ロバの感情がちゃんとわかってきます。
こう書くと、まるで牧歌的な平和な映画と思うかもですが、めっちゃくちゃにアート映画です。ポーランドの巨匠、イエジー・スコリモフスキ監督。知らなかったですが感性すごいです。ロバの妄想というか想像のシーンで、真っ赤に染まった森林をドローンが駆け抜けるシーン、ぞっとします。ロバと人工物の対比に、人間社会の冷酷さを感じます。
わりと前半に、ロバから見た馬のシーンがあります。なんと馬が美しいことか。荘厳、優美。「あ〜馬たち、羨ましいなあ〜」とEOの声が聞こえてきそう。
こういうアート映画もたまには見ないと、感性が鈍りそうです。ハリウッドはやっぱりわかりやすいんだなあ。結構新しい映画体験です。おすすめ。
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