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スイカゲーム

一時期、すごい勢いで流行っていたという、スイカゲーム。そろそろピークも終わっていそうな今、ハマってしまった。単純なゲームなのに、なぜかずっとやり続けてしまう。スイカが出来るようにまでにはなった。スイカ同士をぶつけて消せるらしいが、そこまでは中々たどり着けない。ゲームのルールはいたって簡単で同じ種類のフルーツがくっつくとだんだんでかくなっていき、狭い箱の中でいかに効率よくフルーツを大きくしていき、最終的にスイカを作るまでが一過程のゲームだ。フルーツが大きくなっていく事を「シンカの過程」と言い、チェリーとチェリーがくっつくとイチゴになり、イチゴとイチゴがくっつくとブドウ⇒デコポン⇒みかん⇒リンゴ⇒梨⇒桃⇒パイン⇒メロン⇒スイカという順で大きくなっていく。スイカゲームを始める直前まで、火の鳥を読みふけっていたので、「シンカの過程」と言うと、どうしても人間に結びついてしまう。火の鳥の未来編で不老不死になった男が、人類滅亡を見届け、もう一度、人類を作る使命をにわかに帯びるのだけど、ナメクジが文明を築いたりして、なかなか上手くいかなかったりする。それを、スイカゲームを最初はぼんやり何も考えなくていいや。と、思いながらやっていたのに、段々と、大きなフルーツ桃からパインになる為に桃同士でくっつきたいのに、その周りを小さなフルーツたちが邪魔をして、なかなかくっつかせてもらえないのだ。しかも、最小のフルーツがチェリーというのもなかなかに皮肉が効いている。有象無象の童貞たちが桃と桃や梨と梨の合体を阻むのだ。その逆もまたしかりで、スイカやメロンなどの巨大な権力者が現れると、スペースが足りなくなっていき、ちいさなフルーツ達もくっつく事さえさせて貰えず、しまいには権力者スイカのせいで、スペースが奪われ、その世界自体が幕を閉じるのだ(ゲームオーバーの事)。ついつい「まっちゃん…」と、つぶやいている自分がいる。何度も何度もシンカの過程を促して、今回もうまくいかなかったか、という神のごとくの気持ちになる。スイカゲーム、なんて奥が深いんだろう。

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