【リクエスト記事①】難関大学以外からの予備試験合格者の就職事情

指定校で日東駒専に進学する者です。
予備試験に挑戦するので、MARCH以下の大学出身の予備試験合格者の就職について教えて頂きたいです。
端的な回答:出身大学に関わらず、若手予備組は、ある程度就活市場で有利です。魅力的な事務所に入所できる可能性は十分にあります(っていうか自分次第です)。

1 はじめに

 まあ、購入者さんからの質問には一応答えると言った手前書きますけどね。正直言って、体験ベースでお話できないのでどこまで参考になるかわかりません。これは最初に謝っておきます。
 なお、あんまり個人的には、東大だから〜とか早慶だから〜みたいな大学名(グループ)によるカテゴライズは好きじゃないんです。僕としては、大学名はその人の能力や価値を測るツールとしては機能しないと思っているので。ただ、リクルート関連の質問をされると、どうしても、ある程度学歴で区分して説明せざるを得ません。特に四大は、実情として一定以上の学歴でないと厳しいのは確かですし。

 今回の記事のタイトルも悩んだんです。でも、単に「予備試験合格者」としてしまうと、もっといろいろ書かなきゃいけなくなるので、ご質問の内容を抽象化することにしました。MARCHは難関だよ!!という方もいらっしゃるでしょうが、どうかご容赦いただけますと幸いです。
※ちなみに「以下」なので、MARCHも含めるつもりで書いています。OB輩出数がえげつない中央法は法曹界での評価が非常に高いため、例外と考えてください。

2 同期の予備試験組の就職事情

 さて、まず、大前提として、予備にさえ合格すれば、人生一発逆転できるとは思わない方がいいです。旧司と予備は、難易度も、合格者のプレミア感もまるで異なります。
 僕が予備に合格したころは、合格者は今よりずっと少なく、就活市場では予備組はそれなりにプレミア感があった時代でした。それでも、修習の時点で、予備組なのに就職が決まっていない人は結構いました。
 ただし、そのほとんどは、旧司法試験を10年以上受け続けてきて、プライドが邪魔してロースクールに入学しなかったおじさんたちでした。修習の同クラに何人かいましたが、彼らには共通して下記のような問題点がありました。

①社会人経験がないのに年齢が高い
②ずっと受験生をやってきたためかコミュ力に問題がある
③ロー組を見下す傾向がある(プライドが高い)
④そのわりに法律科目の実力もない

 このうち、①ないし③は就活する上で明らかなネガティブ要素です。事実、彼らは軒並み修習中の就活にも苦戦していました。

 逆に学部やロー在学中に予備試験に合格した人たちの多くは、修習前に企業法務系の事務所に内定している人が多かったです。そうでなくとも、だいたい修習の早い段階で内定をもらっていました。ただし、僕の周りの学部生予備合格者は全員、東大京大一橋阪大早慶中央法のいずれかの出身(以下、「多数派」とし、これ以外を「少数派」とする。)でした。

ここから先は

2,316字
この記事のみ ¥ 500

留学先で遊ぶお金ください。