長谷川羽衣子 Uiko Hasegawa

★れいわ新選組参議院政策委員/GND政策研究会事務局長→https://uikohas…

長谷川羽衣子 Uiko Hasegawa

★れいわ新選組参議院政策委員/GND政策研究会事務局長→https://uikohasegawa.com/ ★共著『原発ゼロをあきらめない』共訳『黒い匣』『99%のための経済学』『グリーン・ニューディールを勝ち取れ』 ★YouTube→http://bit.ly/3wrcgjq

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マイナス金利解除は時期尚早ーデフレからの完全脱却と安定的な賃上げのために積極財政を

日銀が「マイナス金利政策」解除で金利引き上げを決定しました。しかしこれは時期尚早です。 春闘で賃上げ率が33年ぶりに5%を超える見通しとは言え、定期昇給分を除けば3%台。実質賃金は21カ月連続マイナスで個人消費も低迷、GDPギャップもマイナス0.6%です。賃上げや政府支出が不十分ななか金利を引き上げると、消費や投資を冷え込ませ、再びデフレに逆戻りする可能性もあります。 お金を借りて設備投資や仕入れを行っている中小零細企業は、返済が苦しくなり、倒産や廃業に追い込まれ、失業者

    • 政府の赤字は民間の黒字:日本の貯蓄投資(IS)バランスの長期分析

      概要 人口が停滞し市場が成熟すれば、民間の投資は停滞するため貯蓄超過となり、必然的に政府は投資超過で財政赤字にならなければならない。財政赤字を削減するために増税と財政削減が求められるが、これは民間黒字を削減するために景気を悪化させることに他ならない。従って、財政赤字は市場が成熟した国では必然であり、赤字を縮小するためには民間の投資を促す政策が必要なのである。このことを貯蓄投資(IS)バランス式と図で示す。 グラフ作成には、1998年度 国民経済計算確報(1990年基準・19

      • 野口悠紀雄先生の円高・デフレ礼賛は「体罰的スポ根理論」

        先日、円高・円安についてご質問頂いたので見解を示しておきます。 日本では、左右問わず、野口悠紀雄先生の円安批判がもてはやされています。頭が痛いです。もはや「頭痛が痛い」レベルです(使い方合ってる?)。これだから「失われた10年」が20年になり、30年に突入しているのです。 野口悠紀雄先生の理論は、簡単に言うと新自由主義以上の「体罰的スポ根理論」です。 野口悠紀雄先生曰く、デフレは「構造改革の過程」であり、「超緩和政策を長期にわたって継続すれば、円安が引き起こされ、これに

        • 高橋是清はMMT的ーケインズ以前に世界恐慌から日本を救った蔵相

          85年前の今日、高橋是清は2.26事件で凶弾に倒れました。昭和恐慌下で井上準之助蔵相が金本位制復帰と増税などの超緊縮策を断行、農村は窮乏し、多くの娘たちが売られました。 続いて蔵相になった高橋是清は井上の緊縮策を排し、金本位制の停止、日銀の国債引き受けなどの反緊縮策を実施して、劇的な経済回復を実現します。 しかし、高橋登場前の緊縮政策による故郷の窮状を見た農村出身の青年将校たちは、既に政治への強い不信を抱いていました。1936年、ついに彼らは決起し、軍事予算の縮小を主張し

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