励ましにならない、励まし。

「流産は、実は、多くの女性が経験しているよ。」
「毎回の妊娠で、15〜30%が流産してしまうみたいだよ。」

みたいな励ましコメントは、私にとって、全くもって励ましにならない。
そして、そう口にするのは、今まで私の周りでは男性だった。
もしかしたら女性の中でも、その言葉に納得感が得られたり、励まされる人もいるかもしれない。
それなら、それでいいんだ。みんなの心が癒されるのが一番だから。

ただ。私はどうしても、この考え方に引っかかってしまう。
一人ひとりのママたちは、かけがえのない一人ひとりの赤ちゃんたちを失っているわけで。
一人ひとりに、それぞれのストーリーがあるわけで。
流産は全くもって「当たり前」のことなんかじゃないんだ。
喉から手が出るほど欲しいものかもしれないんだ。
失った赤ちゃんは、もしかしたら自分の命より大事なものなんだ。
一大事なんだ。
心の深い部分を痛めているんだ。

データや数字には表れない、感情があるんだ。
失ったことに、魂が張り裂けそうなんだ。
ママたちは、赤ちゃんを産むのも命懸けだし、赤ちゃんを失うのも命懸け。

だから、私たちのこの感情を、苦しみを、「データ」にしないで。


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