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偽りの田舎の夏を作ろう

最近また脳のダストデータが溜まってきたので、久しぶりに文章を書く。noteではお久しぶりです。

近頃は何をしているか、というとまあ未だに無職である。
とはいえ完全な休養期間は過ぎ去ってしまい、求職の仕事をしている無職という感じだ。何をしようが手間はかかるのに金は入らない期間だ。心が荒んでいくのを感じる。
そんな中でも心を穏やかにしたいと、また色々なことを試している。それについて書き残しておきたい。またいつか必要になる時が来るだろうから。

突然だが皆さん、田舎は好きだろうか。
私はあまり好きではない。なぜなら虫が大の苦手だから。
田舎の虫はデカくて強い。大学が都内のくせに山奥だったのでそれは身に染みている。
生まれてこの方都民なこともあり、今までの人生で田舎に縁があったことはほとんどない。祖父母の家も都内だった。
子供の頃はテレビで見る新幹線や飛行機に乗る「帰省」に強く憧れたものだ。

しかし数年前に「丁寧な暮らし」ブームがあった頃、田舎の古民家に住む生活系のYoutuberをよく見ていた。不便ながらも手間暇をかけた穏やかな暮らし。「理想の田舎暮らしの更に上澄みの部分」である。
私はとても影響されやすいのでそれらを見て「田舎の上澄みを啜りたい」となったのだ。しかし田舎で過ごした経験が乏しすぎて全くわからない。
ということで「想像上の田舎の夏」を作り上げることにした。
おそらく本当に田舎に住んでる人からしたら「何を言ってるんだお前は」「田舎はそんなんじゃねえわ」であろう。しかし私はやる。概念のエモい部分だけを抽出した架空の夏を作ってみせる。目指せ最強のぼくのなつやすみ。

まずは一昨年ぐらいに買った夏用のい草のラグを敷く。
畳の部屋が好きなのだが今は賃貸住宅でもあまり和室付きの部屋は見なくなってしまった。和室に住みたい気持ちで買った。
そこに部屋のサイズに見合ったローテーブル(折り畳み)とコイズミから出ているミニレトロ扇風機を設置する。

この扇風機はSNSで見かけて即買いしたのだが、ビジュアルがあまりにも「田舎のおばあちゃんちのやつ」なのだ。可愛すぎる。しかし令和最新版なので機能面に不自由はない。これを置くだけで一気に「田舎のおばあちゃんち」感が増す。おばあちゃんちはなんなら自宅より都心に近かったので完全に空想上のおばあちゃんちだ。
そこによく冷えたお茶、氷も忘れずに入れて。FireStickTVで「田舎の夜の音ASMR」を流し無印良品で買ったお香(限りなく線香の匂いがする)を焚く。
シーリングライトを消して部屋を暗くすれば「擬似的な田舎の夜」の完成だ。
あとは適当にクッションとタオルケットを床に置いてラグの上でゴロゴロするだけ。これが私の生み出した架空の田舎の上澄みの部分である。
おやつなんかも用意しておくといい。私のお気に入りはココナッツサブレだがこれは実際のおばあちゃんちに常備されていたものなので、ここだけ架空ではない。

夏という季節がエモさの象徴から生命に関わる災害になって久しい。
せめて家の中だけでもあの頃のエモ夏を味わっていたいのだ。
味わったことないけど。
不思議なことにこの遊びに注力している間はTwitterやInstagramといったSNSを見る気が失せる。想像上の田舎の夏にそんなもんは要らないと思っているからかもしれない。
デジタルデトックスをしたいけどなかなかうまくいかない、という方は試してみては如何だろうか。環境を整える力、というのはなかなか馬鹿にできない。やってる間は馬鹿になった方が楽しい。
余談だがSNS依存が酷すぎるので特定のアプリを指定時間ブロックできるアプリを入れたところ、二日で不眠が治りつつある。今朝は6:30に目が覚めた。いいぞ。いい夏の朝の起床時間だ。

みなさんもお好みのシチュエーションを作り上げ自分だけの最強の架空の夏を作り上げよう。
実際の夏はもう少し大人しくしてほしい。まだ七月も序盤だぞ。

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