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髪をピンクにすることで得られる「力」

先日、美容院に行ってきた。
髪型がショートなので定期的にカットが必要なのとカラーをしているため1ヶ月半に一度ほどのペースで通っている。

ここ2年ほど髪色をピンクにしている。
正確に言うとたまに赤になったりブルーブラックになったりもしているが概ねピンクに染めており、私の髪色といえばピンクで定着しつつある。

何故髪色をピンクにしているのか?
理由は単純、ピンク色が好きだから。
幼少期よりピンクと赤が好きで、ランドセルもどピンクであった。思春期の頃には一時期「私には似合わないしキャラじゃないから」という自意識に邪魔されてピンクから離れていたが20代も後半になったあたりから全てがどうでもよくなった。

というより、バカにする人間が周囲にいなくなったからかもしれない。
義務教育とかいうただ同じ年に同じ学区にいるだけで無差別に閉鎖空間に詰め込まれる苦行を終えてしまえば、自分の周りにいる人間は自分で選ぶことができる。似合わないだのブスのくせにだの言ってくる人間はさっさと切り捨てておくに越したことはない。

それでも通りすがりの人間に何か言われたり指を刺されたりすることもあるが、そんなことをする人間は恐らく一生そうやって自分の首を絞めて生きていくのだろう。
他人の目を気にしてしまう方ではあるが、自分がそうだからこそ他人のことばかり気にしてしまう無益さも理解している。見ず知らずの人間を馬鹿にしてくるような人間は、きっと今際の際に己のつまらない人生を悔いるだろう。なのでどうでもいいか、と思うことにしている。

少し過去と世間への憎しみが出たが、髪色を好きな色にしていると些末なことがどうでもよくなってくる。
落ち込んでいる時、しょげながら風呂掃除のためお風呂場に行き鏡に映った自分を見て「髪ピンクでかわいいな……」と思えるし、俯いて溜め息をついても視界に入る前髪がピンクで「かわいいな……」となる。髪色をピンクにするだけで日常が少し嬉しくなる。

私は美容やコスメが好きで自分なりに自己改造を楽しんでいるが、精神を拗らせている時は己に構う余裕がなくなる。
何もできない時には何もできないでいい。ただ生き延びればそれでいい。
その波が少し落ち着いた頃にネイルをギラギラのグリッターにしたり、髪色を変えたり、ちょっといいトリートメントで髪をトゥルントゥルンにすれば少し自分を好きになれる。
私にとっての美容は自分で自分を可愛がってあげるために必要な手段なのだ。すぐに自分を嫌いになってしまう人ほど、自分に少し手間をかけてあげてみてほしい。ほんのちょっとの違いで構わない。どうせ選べるのなら、自分が好きなもので自分を満たしてあげられると良い。私なんかが、と思う必要はない。

勿論学校や会社の都合で派手なヘアカラーやネイルができない人もたくさんいるだろう。それに対して私がどうこうできることはないが、できる範囲で己を武装してみてほしい。思ったよりも単純に強くなれる。
強くなっていこう。自分にたくさんたくさんバフをかけよう。世の中には厄介なデバフがたくさんあるので、過剰なぐらいでトントンだ。

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