骨汁のこれから

沖縄そばで使う豚ガラに案外身がついていることからSDGsな着想で誕生した”骨汁”
骨汁はたまたま生まれた副産物であり、従って沖縄そばの生産量を骨汁が上回ることは断じてない。
しかしユーザーは違う。
私が沖縄そばを食す回数は骨汁を下回っている。
過分数である。(過分数って小学校以来に使ったな)
そんな骨汁を取り巻く状況に最近憂いていることがある。
それは、”なんか骨汁いつの間にか市民権得てないか?”問題である。
骨汁は丼にモンブランのような(ややこしいな)山嶺に模して骨を積み上げ、スキマから大根や豆腐がチラっと見えるのが正式である。
わからないけど北大路魯山人もそれが正式だと言ってくれる気もする。
青菜は青梗菜などだが個人的にはレタスだと何故かテンションが上がる傾向にある。
しかしながら、ここ最近では骨汁をメニューに入れた店が20年前の恐らく5倍くらいに増えているのではないか?
それに従い骨汁の多様化が進んでいるのではないか?
モンブランどころか鳥取砂丘くらいの骨の積み方を見るたび心が痛い。
これを私は「骨汁の目的化」と呼んでいる。
そんな骨汁愛に人知れず燃え続けている私にある事件が。
某宜野座の宜野座カントリーというゴルフクラブのレストランにて、「1日10職食限定!骨汁」の張り紙が。
「!」は実際書いてあったか覚えていない。私の感じ方だったのかもしれない。
尋ねるとまだ限定10食まで行ってないとのことだったので私は迷わず注文した。そして待つこと数分出てきた骨汁がこれである。

これを見たとき、目から血が出るんじゃないかと怒り狂った。
キレイに身が剥がれた、いや、几帳面に剥がれ尽くされた骨が積まれた骨汁とやら。
オレは昭和のイメージの犬かと。
骨をチューチューするのかいと。
しかもこいつら完全に骨汁を勘違いしていて、本来捨てる野菜の切れ端まで入れてやがる。
これは料理じゃなくってアートな残飯だろ(怒)
もちろん箸は一切付けず、帰り際に「骨汁をもっと勉強してくれ」とだけスタッフに告げた。
あれから数年経つが、骨汁を勉強してくれはないだろうと、自分に対して冷静に思い返す。
骨汁食べたい・・・

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