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#夏の1コマ 沈下橋

7月中旬、僕は地元の高知県四万十市へ移住した。仕事を辞め、1ヶ月ちょっとの有給消化を、昔の夏休みのように楽しんでいる。
昔は山に囲まれて、何もすることがない町だと思っていた地元も、写真を始めた今なら良さがわかる。山や川、海の素晴らしさを感じることができるようになった。
この日も、四万十川に掛かる沈下橋へ久しぶりに向かい、写真を撮ろうと思って、車を駐車して、橋へ繋がる坂を下った。
沈下橋に着くなり、おばあちゃんが木陰で休憩していた。
「どこから来たが?」と言われて、
「実は地元が四万十市なんですけど、数日前に大阪から帰ってきたんです。」
なんて話をした。
しばらく話した後、おばあちゃんは
「そろそろ帰るわ。」と自転車に乗ったので、
「後ろ姿撮らせていただいてもいいですか?」
と尋ねた。
おばあちゃんは
「ええよー!楽しんでー!」
と、一度も振り返らずに、手を振りながら沈下橋を渡っていった。

僕はこの地域の人々の温かさも思い出した。
18の時に都会に出て、他を知ったからこそ、田舎の自然の景色も、人の温かさにも気付くことができるようになった。
また話そうねおばあちゃん。

#夏の1コマ

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