2021.5/30 ワークショップレポート・五島智子

【オノマトペ】を共有したこと
私の「もかもか」のイメージは、キノコがゆっくり次々と出現する、クラゲのような半透明のモノがぼわぼわ連続するなど。私は賢治ファンだが、視覚的なイメージの記憶が圧倒的に多いと実感した。草山さんは「モカコーヒー」がまず出て来るけど、「雲」、、、だと。雲とかキノコとかが発生したり漂う感じが似ていた。

【触覚】をたよりに素材を探す!
草山「見えない人にレストランでメニューの説明をする時、どうしますか?」。私「人それぞれじゃないでしょうか?」とテキトーな答。素材をどう説明するのか?という話の後、アイマスクした草山さんが私に手引きされ、素材置き場の最前列の左端に座ってスタート。そのまま右へ移動してほしいが、じわじわ斜め後ろに下がりながら進む草山さん。「もっと前」とか偉そうに言う私。ぐるっと一周して、たとう紙(帯や着物を包む紙)、レザー、毛糸、点字の紙、柔らかくて広がりのあるモノが集まる。次は私。右端の前列前まで手引され立つが、方向が全くわからない、うわ~~!今の今までここに居たのに。そして膝をつき、左へ横移動する、つもりが私も斜め後ろに下がってるらしい。こ、この感じ、しばらくやってなかった!自分がどこにいるのかわからなくて混乱する、この感じがおもしろくて楽しかった。

ウイスキー瓶ふうの濃い色の瓶2つ、ヨーグルトの瓶、緑色のペットボトル、ひょうたんの蓋(見た目は生シイタケ、触ると固い)など、硬いモノばかり。瓶は表面ツルツルだが、その2,3本の連なりを山越え、野越え、と触っていく感じが、もかもか。トゲトゲざわざわした微細な欠片のような素材がたくさんあったが、サーーツと表面には触れたけど、通り過ぎていた。指先に細かい感覚が集中してないというか、長らく忘れられてるような気がする。

作る
ウイスキー瓶のような転がるモノをどう置くか?かめいさんから土台用にと、さっと出された段ボールをつぶして、周囲にたとう紙を巻き付ける、すごくざっくりした私の作業からスタート。次は草山さん。毛糸や皮を瓶に張り付けたいと。この時も私が、毛糸の塊や黒い皮を両面テープで数か所ピっピっピッと張り付けただけ。(これ、たぶんもっと繊細な作業をする人なら、瓶は全く別の何かに変わっていただろう。大雑把な私の性格丸出しで笑える)。たぶん2回くらい交代して完成したかな?どんな形にもなる紙や布に囲まれて、硬いガラス瓶などがゴロゴロ寝転んでる感じになった。

画像1

鑑賞のこと
1、2、3グループごとに作品を【触覚】と【視覚】で感じたことなど

2グループ とにかく緻密!繊細で多種の素材、作り方も綿密に構成された感じで、驚愕。船みたい。第一印象の見た目はアーティスティック。モとカに分けるなど思いもよらなかった。触覚的に質感の違う様々なモノたちが王様の下であちこちで働いている印象。

グループ1は、全体がもかもかと左右前後に傾く物体という印象。ユーモラスでもあり、一個500円位の大版のどら焼きが、ドンゴロス(麻袋)の中で揺らいでる。大まかっぽいけど、3人の共有した感覚が不思議な物体になってぽっと現れてた。個々の作品は細かくて、時間が余ったから作ったというからびっくり。

(あれば)出来上がったものに新たにオノマトペや名称をつけてみる
1. ① 空飛ぶドンゴロス(麻袋)、うごめくドラ焼き
2. ② 緻密の国の王様の船は、モとカの小さな乗組員たちによって動かされているのだった。
3. ③ お中元「もかもかセット」


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