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形態構築アプローチ~胸郭操作の実際~

はじめに

形態構築アプローチにおける胸郭操作方法についてご紹介します。
動画では右肩関節屈曲を例に解説しています。
まず本文を読んでいただき、その後で動画をご覧ください。
書籍では伝わらない内容が理解できると思いますよ(*^-^*)

右肩関節が屈曲する際、胸郭は左から右に移行し、後方から前方へ移行する必要があります。この移行は僅か数㎜であり、バイオメカニクスの観点では誤差の範囲となりますが、実際はこの数㎜の移行がとても重要だということをご理解ください。

右肩関節の屈曲時につまりや制限、筋機能低下がある場合、組織の癒着などが原因であれば局所的アプローチが重要です。しかし胸郭の移行の問題である場合は胸郭操作で優位に改善します。

私はよく「最初のつまる感じや痛み、力の入らなさを10点とした場合、ある部位のアプローチした場合にどの程度点数が減るか」を聞きます。

例えば右肩関節であれば
右肩甲上腕関節をアプローチした場合は何点になるか
胸鎖関節をアプローチした場合は何点になるか
肩甲胸郭関節をアプローチした場合は何点になるか
腰椎骨盤帯をアプローチした場合は何点になるか
下肢をアプローチした場合は何点になるか
といった具合です

一番点数が減る場合は、減った場合の逆の事をした時に点数が増えるかも確認します
こうして様々な可能性を評価して、アプローチの妥当性を高めていく事が重要だと考えています。

そして、この胸郭操作は肩甲胸郭関節のアプローチを示唆する有用な方法であると考えています。

具体的方法

それらを踏まえて動画の内容を説明していきます。

右肩関節屈曲の操作をするためセラピストは右側に位置します。
右肩が屈曲すると胸郭は右前方に僅かに移行しますが、移行が形成できない場合は左に留まっていることがあります。

このため右肩関節屈曲制限が「胸郭周辺に存在する場合」は胸郭操作で制限が改善するため肩甲胸郭関節のアプローチを主体に運動療法を考案します。
制限が残る場合は他を考えていきます。

方法ですが、まずセラピストの右手4・5指を肋骨弓に沿って当て、胸郭を右に移行させます。次に左手の2・5指で胸骨下端と上端を加圧し胸郭を前方に移行させます。
この時の加圧程度や流れを動画で確認してみてください

途中で馴染む感覚、硬さがとれる感覚が得られれば終了ですが、これは口頭で説明しにくく実体験していただく方が理解しやすいと思いますm(_ _)m

反対に胸郭を左に移行させたい場合は右手の小指球・母指球で胸郭を左に移行させ、左手の2・5指で胸骨上端と下端を加圧し胸郭を後方に移行させます。

以上を踏まえて是非動画をご覧ください(*^-^*)


身体機能の診方には多角的視点が大切だと感じています。
そのために形態構築アプローチの概念や具体的方法論を知りたい方は
勉強会の情報案内をメールでお送りいたしますので
当院ホームページのお問い合わせページより
その他をチェックしていただき、お気軽にご相談ください(*^-^*)

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