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挑戦が新しい挑戦を生むシリコンバレー【UGIP体験記】

UGIPを利用しシリコンバレーで2週間エンジニアインターンを行った今泉拓と申します。

私にとってUGIPは自分のスキルと価値観がどの程度通用するか挑戦する場でした。自分がどのような挑戦を3つの視点から紹介し、その結果生まれた新しい挑戦について語ります。

1.アントレプレナーとしての挑戦

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Dr.David(右から2番目)と話す筆者(1番左)

 学部生時代から、より優しい世界を実現するためには何が必要なのだろうと考え、多くのことチャレンジしてきました。100人規模の学生団体の副代表をしたり、エンジニアとして地方創生に貢献するプロダクトの開発に携わったり、大企業からスタートアップまで多くの企業でインターンをしたり…まだ起業はしていませんが、アントレプレナーとしての素質を磨くような学生生活を送ってきました。

 そんな自分にとって、シリコンバレーはいつか必ず訪れたい場所でした。それは、シリコンバレーがスタートアップの聖地であるというだけでなく、シリコンバレーのモットーである「Make the world a better place(世の中を良くする)」にも大きく共感していたからです。

 シリコンバレーに訪れたからには、聖地を巡るだけでなく、実際にスタートアップ関係者とあって話をしたい。そして、自分のアントレプレナーとしての気質が、どの程度通用するのか確かめたい。そんな私のワガママをDAIKINはかなえてくれました(最初はスケジュールになかったものの、スタートアップの会議に加えていただきました)。

 会談をしたのはMIT発のスタートアップ、CTOのDr.Davidとでした。私はDAIKINの1社員を装い(短期インターンなのですが…)Dr.Davidのスタートアップの現状や将来的な目標について質問や議論を行いました。なかでも嬉しかったことは、Dr.Davidの作るハードウェアに対して、専門である認知科学の視点から改善提案を行うことができたことです。Dr.Davidは私の意見が新鮮だったようで、丁寧に耳を傾けてくれました(たぶん私の英語が下手なのもある)。異分野の専門がぷち化学反応を起こし、小さなイノベーションが生まれた瞬間でした。

 会談後はDr.Davidと連絡先も交換し、チャットのやり取りも続きました。

 スタートアップの聖地シリコンバレーで、自身の専門やアイデアが通用したこと、これは自分にとって大きな財産となりました。

2.エンジニアとしての挑戦

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業務時間中に立ち話をするエンジニアチームのメンバーたち

 インターンの実務として、DAIKINのシリコンバレーオフィスではエンジニアチームに配属されました。授業や研究でプログラミング経験はあるものの、かっちりとエンジニアとして働いたことがない自分。エンジニアとしての実力がどの程度のものなのかは未知数で不安でもありました。

 エンジニアチームはアジャイル開発の方針もあり、同僚とのコミュニケーションがかなり豊富で驚きました。毎朝定例のミーティングがあるだけでなく、誰かが開発中に困ったときは突発的に立ち話ミーティングが1時間ほど行われるということもありました。

 このような環境もあり、私は自身のエンジニアとして得意な部分と得意でない部分を素直に同僚に伝え、2週間のインターン(実際に稼働できるのは5日ほど!)のなかでどのような貢献を行えるかをしっかり話し合うことができました。詳細はお伝えできないのですが、オフィス環境改善に貢献するようなプロダクトの制作に携わり、限られた時間のなかで形に残る貢献を行うことができました。

 エンジニアとして力不足を感じながらも、同僚に相談しながらなんとかキャッチアップはできたこと、この挑戦も自分にとっては大きな財産です。

3.英語話者としての挑戦

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スタンフォード大学、本屋が充実しててうれしかった。

 最後の挑戦は、英語力の挑戦です。英語は受験英語以来遠ざかっていて、長期間の海外経験もなし、そんな自分の英語力でどこまで行けるのかという挑戦です。

 結論から言うと、業務関係の英語はなんとかなったものの、カジュアルな会話はどうにもなりませんでした。

 業務で使われる英語は、あらかじめ予習をしていったこと、シリコンバレーオフィスの同僚がやさしかったこと(川﨑宗則氏やボビーオロゴン氏のように変な外国語キャラを突き通したこと)もあり、聞き返すことは毎日50回くらいあったものの、なんとか生き抜くことができました。

 しかし、どうにもならなかったのがカジュアルな英語。現地ではUberにのって移動するのですが、Uberの運転手と一切コミニュケーションが成立しないこともしばしば…。一度は目的地をうまく伝えることができず、滞在先のホテルに帰れなかったことも…(それ以来1人でUberに乗るのは避けるようになりました)

 当たり前と言ったら当たり前ですが、英語力の重要さを噛み締める日々でした。

4.UGIPを終えての挑戦

 UGIPの挑戦は新たな挑戦を産んでいきます。シリコンバレーの気質、スタートアップの熱意、海外という刺激があふれる日々のなかで、将来的には海外で働きたいという思いがどんどん大きくなっていきました。

 海外を志すにはちょっと遅いかもしれませんが、せっかくの人生です。挑戦したくなりました。

 Dr.Davidとの会話を通して、博士号とスタートアップ体験がどのように密接に関わっているか実体験を聞くことができました。専門分野(博士号)という大きな武器を片手に、英語力やエンジニア力も向上させ、アントレプレナーとして世界に挑戦する。

 ちょっと夢見がちで、子どもっぽいけど、そういう生き方もいいよね。シリコンバレーの日々は、次の挑戦に向かう大きな活力をくれました。

アルムナイ紹介

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今泉拓
1995年生まれ。理科2類→教養学部学際科学科→大学院学際情報学府在学中。滞在中にステーキだけで120$も食べてしまったことを後悔

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