見出し画像

先人たちの仕事: アゼルバイジャン語編

教材を作ったり、原稿を書き進めたりする日々を送っております。今年度は本格的にアゼルバイジャン語にも取り掛かっております。日の目をみるまで、あと少し…(İnşallah)

🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿

さて、今日のテーマはアゼルバイジャン語が今独学でどれくらい勉強しやすいのかについて。

教材は世界的に見ればすでにいろいろ出ていて、個人的なおすすめは洋書(英語などで書かれたアゼルバイジャン語の文法書、辞書など)が中心になります。

だが、そこはやはり日本語で読みたいところ。そう思う方もきっと多いでしょう。ということで、私の手元にある限りの、和書としてのアゼルバイジャン語語学書を紹介してみます。

こちらは大学書林から。松長昭『アゼルバイジャン語文法入門』(東京:大学書林、1999年)。

1999年公刊という時代状況もありまして、ラテン文字とキリル文字(旧ソ連時代に使用されていた文字体系)の両方を併記してあるというのが特徴です。今ではアゼルバイジャン語は完全にラテン文字に移行してしまっているのですが、それ以前の資料を読みたいと思ったら、やはりキリル文字もマスターしておかなければいけませんからね。体系的にアゼルバイジャン語の文法項目が紹介されているのがもちろん長所、ただユーザーとしてみた場合に最大のネックになるのは価格でしょうか。練習問題も欲しいところで、これは別に用意しなければなりません。


続いてこちらも同じく大学書林から、松谷浩尚『アゼルバイジャン語会話練習帳』(東京:大学書林、1999年)。

こちらは実践的なフレーズの紹介に重点が置かれています。なお、カセットは別売(3000円、今も売られているのかどうか?)。

この時期の語学書は、カセットテープが別売というケースがほとんどでした。

また、松長氏による仕事では辞書もあります。松長昭『簡明 日本語‐アゼルバイジャン語・アゼルバイジャン語‐日本語辞典』(東京:国際語学社、2009年)。

貴重な日本語とアゼルバイジャン語の辞書ですが、使ってみるとやはりもう少し語彙数が欲しいところで、これは今後誰かがやっていかないといけない仕事でしょうね。

というわけで、実践としてはアゼ-英、英-アゼ辞典を多用することになります。この辺のガチの仕事道具については、また別の機会に。

最後に、アゼルバイジャン語関連というところで比較的レアなところでは、こういうのもあります。

これは日本語学習者向けの『みんなの日本語』の副教材として、同教科書に登場した語のアゼルバイジャン語訳が載っているものです。通常の書店ではたしか売っていなくて、直接版元に問い合わせて入手することができました。

今も入手方法としては、直接問い合わせみたいです。

お!ウズベク語もあるじゃないですか。それもゲットするべきかなあ。

(後日、入手しました。2021年1月25日追記)

🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿🧿

さて、こんな感じで和書のアゼルバイジャン語教材をながめてみましたが、私個人の感覚としては、もう一声ほしいというところですね。

さしあたっては、練習問題のついた文法解説書、それと音声資料にアクセスしやすく、話す力もつけられる会話本。さらにはかなうならば、できるだけ良質な日本語との対応がある辞書。

この3点があれば、いうことはないのでしょうが…さてこれらが揃うのは、いつの日やら。と言いながら、私自身もこれについての何かをやっている(noteの落書きは別です)という今日この頃です。

記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。Çox təşəkkür edirəm! よろしければ、ぜひサポートお願いいたします!いただいたぶんは、記事更新、また取材・調査のための活動資金に充てさせていただきます。