救いのない話 人間には覆せなくない?(1/3)
救いのない話が好きです
例えば大自然に身を投じたとき、地球と比べて自分がいかにちっぽけかを感じるように、救いのない話を知ることで、日々大切にしている自分を塵のように感じる体験が好きです。
一見虚しいですが、日頃の悩みが相対的にどうでもよくなり、
結果的に、現状を前向きに捉えたり、思い切って行動できたりするのです。(脳科学では"Awe体験"と呼ばれており、様々な効能があるとのこと)
ゆえに、救いのない話で救われよう、脱力しようという試みをします。
ある素朴な問い
これは、進化生物学者のジャレド・ダイヤモンドが若い頃に、ニューギニアのある青年の質問により生じた問いです。
青年は聞きました。
25年後、その問いに対する仮説を提示したのが、「銃・病原菌・鉄」という本です。
救いのない答え
結論からいうと、その究極の要因は、
ヨーロッパのあるユーラシア大陸は、横長だったから。
アフリカや南北アメリカは南北に大陸が伸びているのに対し、 ユーラシアは大陸が東西に伸びていたから。
だそうです。
大陸が横長であった時点で、支配する側とされる側が決まっていたという、救いのない話です。
当然、支配に対して抵抗する個人や集団も存在したでしょうが、人間には変えられない、ある種決定論的な側面があった、というのがこの仮説です。
本当に救いのない話です
救いのなさに存在する救い
しかし、見方を変えるとこうも言えます。
人種や遺伝の優劣によるもの、ではない
誰かが何かを失敗した、からではない
救いのなさに存在する救い、については文章の最後に書くので、ここでは上記に留めます。
「ヨーロッパのあるユーラシア大陸は横長だったから支配する側となった」
と結論だけでは納得できないと思います。
次回は、なぜ大陸の伸びる方向が、このような結果をもたらしたのか、書いていきます。
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