ジェニーハイ-ランデブーに逃避行-歌詞-MV-450x450

東京は雨

雨は基本嫌いでした。自転車乗りにとってはまず敵である。なんかどんよりしてじめじめした空気。なんか気分は憂鬱で、予定は狂うし、良いことなんてないなって。

でも、東京に来てからの雨と地元にいたときの雨はなんか違う。それに気づかせてくれたのはジェニーハイの「東京は雨」。アルバムの最後の曲です。雨になると皆の気分はどうなるのでしょう。僕と似ているのかな。テンションが上がるのは外で部活する人たち。思い出すのは大学時代のアメフト。雨が降るとボールが滑る。ファンブルしてしまうから緊張する。

晴れてたらどっかへ行こうと思ってた休日。朝起きて雨が降っていると、あーあって感じます。途中で降りだした雨。傘ないやん、濡れるし。自転車に乗ってたらもう最悪です。濡れると風邪もひくし、心配性な僕にとっては雨は天敵のはず。でも、なんか嫌な気分にならない。雨降ったら、違う事考えている自分がいます。

雨が降ったら電車で通勤。本が読める。積んでいる本にするか、前読んだ本にしようか、何を読もうか。

電車に乗ってたくさんの人たちが目に入ります。おしゃれな人を見ると真似したくなる。スマホに夢中な人は、なんか大事な人との予定でもあるのでしょうか。音楽を聴いている人。好きなバンドは何でしょうか。満員電車はきついけど、周りの人もきついんだろうな。なんか優しく、穏やかになれるのです。

東京は雨
賽の目もまだ未来を見せてくれないけど
東京は雨
こんなんじゃまだ幸せは程遠い

そんなことわかってる
でも今よりはまだ濡れてもいい
東京の雨は何か嫌じゃない
傘を忘れて良かった

東京で暮らしているという事。なんか意味を見出そうとしている人。そう簡単に見つかるわけありません。でもいいんです。ごちゃごちゃしたこの町が好きなので。沢山の人が暮らす街で、自分がいるっていう事を気付かせてくれるのが雨。「君たちはどう生きるか」で、コぺル君が気付いたように、分子みたいにいろんな人が生活している街。生まれも育ちもバラバラな人たちが、何かに一生懸命になっている。気分は落ち込んでもいいけど、自分がいるところを再確認させてくれるような気がします。

東京ってところは、僕を不安にさせる。でも、その中で生きていることを実感することが結構いっぱいある。不安の中に希望を見出せそうで出せないことが楽しい。感じ方は自分次第だよって、東京は僕に言ってきます。

明日の天気予報は雨。もしほんとに雨が降ったら、この曲から一日を始めよう。東京の雨はなんか嫌じゃない。

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