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それが愛であるならば

銀色に光る道がある
秋には 銀杏(いちょう)という黄色い葉っぱで埋め尽くされて 私はあなたと 静かな喜びの中で 歩く

枯葉のように カサカサと音はしないその
黄色い葉っぱは 二人して歩く 天国の絨毯 柔らかな光沢で あなたを包む

やがて秋風の最後には 少し寂しい音をさせて 去り行くのだ



秋の空には宵の星が光り 今日を 生きた二人を祝福してくれる



私はあなたを愛している



この星の輝きと
去り行く秋風のさ中に
確かに
二人の鼓動が 重なって あつい血脈の湧き上がるのがわかるように


それが愛であるならば 


世界は たちまち 溶け始めるだろう

溶鉱炉のように 熱く燃えたぎり 溶けた鉄が流れ出すだろう 誰もそれを 止めることも 触ることも 出来やしない



あなたと私を 分かっものはどこにもいないというのだ 



命とは 自ら欲し 純白の池に写すもの
私のあなたは 永遠にあなた かけがえのない唯一だという言葉が 本当は 虚無で 小さ過ぎる



生きて


世界の何処にいようとも 生きて




生きて


それが愛であるならば



私たちは溶鉱炉


それは 不滅








2024/02/12teo








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