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人類は暑い場所で長く走るために進化した。

人類は、犬より走るのが遅いが、犬より持久力がある。5km以上の持久走においては犬より人類の方が早い。犬が庭から脱走しても、5km追いかければ捕まえることができる。

馬は犬より長い距離を人類より早く走ることができるが、1日に20km以上は走れない。馬が厩舎から逃げ出しても、20km追いかければ捕まえることができる。

人類は他の哺乳類と比べて暑い場所では特に持久力を発揮できる。汗をかいて臓器を放熱冷却し長時間にわたる運動効率を維持できる哺乳類は人類しかいない。人類は暑い場所で他の哺乳類に走り勝つために、毛皮を捨てて「発汗」というヒートシンク機能を進化させた。

180万年前の人類「ホモ・エレクトス」は弱った獲物を長い時間をかけて追いかけ、力尽きたところを狩っていた。

人類は小さく、遅く、鋭い牙や爪を持たず、戦闘力が極めて低いため、古代では「狩られる側」の生き物だった。多くの持久力のない人類種は生き延びることができず、大型肉食獣に狩られて滅びた。

武器の発明や火の発見、集団での狩猟技術の前にまず、人類には「持久力」が必要だった。

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