会計学の定義からその研究の位置づけまでを考える(振り返り)
今読んでいる本です。貧困に関して考えさせられる良書です。こんな本や研究成果をあげられる研究者でありたいです。
さて、このnoteでは会計学の定義から始まり、会計学研究の位置づけまで考えてきました。
箇条書きにしてまとめていきます。
・会計学の定義は経済学、心理学などの分野と比べて明確ではない。つまり何を目的に何をする学問なのかをシンプルに説明できない。
・会計学は実務から発展してきた学問であり、「現実と向き合いながら」が前提となる学問であって、経済学とは一線を画する学問である。
・会計ではなく会計学の講義では、基準、会計処理の説明だけではなく、そこにある理論的な体系を説明する必要がある。
・AI・IoT時代で今後求められるのは、「会計学」を通じて実際の経済的な事象を捉えて、観察し、判断できる能力であり、会計専門職者であれば、適正な会計処理がなされているかの判断する能力である。
・会計学を学ぶことは個別の経済的な事象を読み取る役立つ。
・「読み取った後」の理論的な答えを持っていないために、他分野からその理論を援用する必要がある。
・会計学ではそのもう一つの専門分野を学ぶ必要がある。
・もう一つの専門分野は、その専門分野を学んできた人の水準にまでは達することは容易ではないため、どのようにその課題を克服するかが重要になる。
・課題の克服方法としては、その専門分野の学会などで登壇し恥をかいてくること、共同研究を行うことが必要になる。
・一方で、会計学としての問題意識を持ったうえで、他の分野の考え方を取り入れた論文、研究成果を出すことを意識する必要がある(他分野の考え方に引っ張られることなく)。
・会計学研究で得られた知見をどのように実装可能かという発想での研究が必要
とここまで書いてきました。上記の話は私が思ったことを書いただけなので、何か実証したわけではないです。つまり、科学的な検証は得たものではないです。ただ、こうした記述を通じて、会計学の学問としての立ち位置は少しずつ整理出来てきたように思います。こうして整理してみて、まだ「社会において研究で得られた知見をどのように実装可能にするのか」の手前の議論、「会計学研究の問題意識」について明確に書いていないと感じましたので、「ESG投資と会計学研究」に触れる前にこの点をもう少し書いておくことにします。
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