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企業分析は飛行機のパイロットの気分で?

企業分析は本当に見るべき要素が多いと思います。


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企業分析をしようと思えば、複数の指標と定性的な情報(企業戦略、事業環境など)を読み解きながら行わなければなりません。

かつ、企業活動は現在進行形、です。

過去のデータで倒産した企業を分析するのであれば別ですが、今、活動している企業を分析するのは、過去、現在のことを読み解きながら、将来のことを考える、という何ともトリッキーなことを要求しています。

となると・・・どうすればいいんですか?となるわけです。

企業分析の初歩は投資分析と基本は変わりません。


まずは自分で理解しやすい業態を選ぶべきでしょう。

理解しやすい業態であっても、難しいことは変わらないかもしれません。

売上、収益の推移、などに注目してみる、とのはどうでしょうか?

必ず前年度同期比の比較などが書いてあるはずです。

伸びているか下がっているか。

まずはそこからスタートです。

もう一つ。

企業業績に対してどのように経営者が説明しているかもみておく必要があります。

業績がよいなら良い理由を、悪いなら悪い理由が書かれているはずです。

さらにどの分野が良いのか、悪いのか、ということも情報としてあるはずです。

ここまで踏まえれば大分イメージが付いてくるのではないでしょうか?

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例えば明治の第一四半期(4-6月期)をみてみましょう。

売上高でみれば、5.9%減少していますが、営業利益でみると12.2%と大幅増になっています。

売上高を営業利益で割った指標、営業利益率は8.2%です。前年同期比と比べて大幅に上がっています!

営業利益は、「売上高―売上原価―販管費」から求められた本業の利益です。経常利益は、そこから受取、支払利息を差し引きしたもの、当期純利益は、特別損益や税金の支払額を控除したもの、です。

まずは本業の利益をみてみる!というのがシンプルですね。

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次に理由が書いていますね、

単価、つまり利幅が大きい、ヨーグルトやR1などが巣ごもり中は好調だったようです。

売上減少=利益減少ではないことが分かります。

つまり、より多くの儲けを出せる、稼げる商品が売れた!ということです。

おそらく・・・ですが、巣ごもり中は、給食の需要などがなかったので、牛乳が売れなかったのではないか、ということが想定されます。

となると売上、利益減少・・・となりそうなのですが、ここで明治の凄いところは、きちんと稼げる他の商品が存在している、ということです。

コンビニをみるとR1売ってますよね?

でもちょっと値段高くないですか?

つまり健康志向の高まりを受けて開発されたのがR1、です。それに関連した商品が売れ、売上減少、でも利益増加!ということに結びついたわけです。

*なぜ巣ごもり中に健康志向のものが売れたのか?ひょっとすると新型コロナ禍における予防の一環で?

明治はこれを狙ってやったわけではないでしょう。

ですが、複数の売れ筋商品を持っている、ということで新型コロナ禍においても自社の利益を確保している。

その先見性は凄いものがあります。

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ちなみに次の情報には売り上げの概況も書いていますね。

4月にヨーグルト売れたみたいです。栄養系は6月だったようで、ずいぶんと季節トレンド(月によって売れ筋商品が変わっている)があることが分かります。この辺りはもう少し分析してみると必要があります。アイスクリーム、ビールもそうですが、商品によって売れる時期が決まっている、一定のトレンドがある、というのはありますね。

もう少し突っ込んだ分析をすると面白そうです。

一先ずここまでにしておきます。

どうでしょうか?

たった、3枚のページで色々と想像が膨らみませんでしたか?

これは企業分析、会計の世界です。

恐れることなく一歩一歩、自分の頭で、手を動かし、試行錯誤してみてください。そしてワクワクする気持ちを忘れないでください。

将来、企業分析のパイロットになる、ことを目指して!


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