会計の学習に必要な3つの柱:決算書の分析、株価と財務報告の関連性分析、会計基準への理解度を深める

会計の面白さ、深さは、継続してこそ分かる。

そう思います。

会計の学習で大事なのは、法定開示の有価証券報告書(決算書)をきちんと読めるようになることにあると私は考えています。

そのための基本の柱は三つ。

①ケース(決算書)の分析

②株価と財務報告の関連性の分析

③会計基準の勉強(基準の仕組みなどの理解を進める)

この三つを有機的に機能させていく必要があります。

理想的にはバランスよくですね。

決算書は企業の経済活動が表されています。決算書を読むことで今の経営状態の多くを知ることが出来ます。

決算書には、その時期の経営戦略、経済状態も反映されています。

内容を分析するためには、分析指標を機械的に用いるだけでなく、経済指標や経営戦略なども知っておくことが重要になってきます。

そこで私もこうした著書も読み始めてます。

経営戦略系は読んでいましたが、経済学の知識が不足していると自覚しています。

「経済学」の素養がないと全体の経済の動きが分からない。分からないとなぜこうした決算結果になったのかを読み取るのが難しい。その限界を最近感じて、こちらの勉強も少しずつ始めています。

まぁ深い。決算書は読み始めると沼です笑

分からないながらも読み慣れていく。分からないことは手探りで調べていく。この辺りは、会計の知識だけではなく、経営、経済学、分析対象のビジネスモデル関連の知識が必要ですね・

特にビジネスモデル関連の知識は必須ですね。ヤマト運輸の分析をおこなう際には物流の知識が、武田薬品の分析を行う際には、医療の知識がないと正確な分析を行うことは出来ません。

やりながら学んでいく。それしかないですね。

完璧主義では決算書を読んでいくことは出来ない。

数多くのケースを通して学んでいく。足りない知識を本などを読みまた埋めていく。その往復ですね。

そして、株価と財務報告の関係性を勉強することも重要です。

会計数値、つまり業績が良くなれば株価が上がる、わけですが、ことはそう単純ではありません。

株価は企業の将来に期待して変動します。

つまり、業績+将来の期待、で成り立っているといってもよいでしょう。となると、将来の期待がどのように表現されているかどうかで影響するわけです。

業績が良くても将来に対して期待が持てなければ株価は下がるでしょうし、逆に業績が悪くても将来に期待がもてないようだと株価は下がります。

将来の期待とはどのように形成されるのでしょうか?それこそ企業のブランド価値かもしれません。また企業のビジネスモデルが頑健であれば、継続的な収益が見込める、と思い業績が多少下がっても株価は上がり続けるかもしれません。

非財務情報が重要になってきている、といわれるのもこのためです。将来の期待の部分をどのように読み取るのか。

それが重要になってきます。最近ではESG投資なども拡大しつつあり、こうした要素についても見ていく必要があります。統合報告書がESGの投資基準に組み入れられてくるとすれば、非財務情報の重要性は増していきそうですね。

そして、もう一つ大事なのは会計基準に対する理解度を深めることです。

財務報告の数値を正確に読み取るためには、会計基準への理解を深めていくことが欠かせません。また財務報告の分析の視点だけではなく、より質の高い財務報告を行うためにはどういった会計基準・監査が必要かも会計の重要な領域です。

会計基準は改訂されたり、新しい基準が適用されていきます。なので、継続的に会計基準の動向を調べておく必要があります。今はIFRS、日本基準、US.GAAPの3つの基準のフォローは欠かせませんね。基準間の差異は小さくなっていますが、違いはありますし、どの基準に依拠しているかで財務報告の数値も変わってきます。日本企業においては適用数が減り重要性が下がってきているU.SGAAPですが、時価総額トップの企業(GAFA)を含めアメリカ企業はU.S.GAAPを適用しています。こうした企業の財務報告を読み取る際に、U.S.GAAPの知識が必要です。

各基準への理解を深めていくことが結果的に財務報告を読み取る力を向上さえていくことに繋がります。

こうしてまとめてみると・・・会計の勉強は深いというかやることが多いですね。

会計は企業という生き物を対象にしています。その生き物の活動をなるべく正確な形で表そうとする仕組みが会計です。

日々の継続的な学習をしていないと、あっという間に鈍ってしまう。そう感じています。

会計道を極めるためには日々努力ですね。


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