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会計学の基礎

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#日本基準

その資産は本当に資産として相応しい?費用化の意味と「のれん」について考えてみよう。

その資産は本当に資産として相応しい?費用化の意味と「のれん」について考えてみよう。

財務会計論で使っている講義用の資料からの転載です。一部手直ししながら載せておきます。

今回のポイント:
 ・資産性と償却(費用化)の意味を考えよう。
 ・「のれん」の会計処理を巡る考え方の違いを理解しよう。

1.    その資産は本当に資産として相応しい?

資産とは企業が支配し、便益を享受できる経済的資源です(概念フレームワークを確認しましょう)。しかしながら、貸借対照表の項目においては、「

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会計実務の現場で活かせるインプットを提供する:これからの会計研究者に求められること

会計実務の現場で活かせるインプットを提供する:これからの会計研究者に求められること

このところ、公認会計士の方々と勉強する機会を頂きまして、色々と思うところありましたので、書き記しておこうと思います。

これは会計士に限らず、会計実務担当者、つまり、財務諸表作成者として携わる方々も含んだ話です。

現代の企業会計においては、裁量の余地は確実に大きくなっています。ただ、その裁量の余地のほとんどは会計選択ではなく『どのように認識、測定するか』という価値測定そのものに対するものです、

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未実現損益問題をIFRSと日本基準を比較しながら考える:ソフトバンクグループを事例に

資産負債アプローチ、いわゆる資産と負債を時価評価しその差分を成果とみるやり方(ざっくりいいますと)が主流になっています。

日本基準においてもIFRSのコンバージェンス(IFRSの基準と近づける動き)をしていますので、当然、これに応じた基準改定が行われていきます。

2020年4月以降の以降の事業年度から、時価算定基準が変わります。

図解されていますので、ぜひこちらを参照していただければ。

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