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ドイツ語単語の覚え方

私がドイツ語を勉強する際には、読んでいる文章を印刷してわからない単語を逐一調べ、欄外に意味を書いています!文章を読み返すことで、自然とわからない単語が復習できるわけです。繰り返し調べるうちに覚えられる単語もあれば、「見たことがあるのに思い出せない!」となる単語もあります。

普段はこのような単語を意味とともにnoteに投稿し、メモがわりにしていますが、今回はドイツ語単語を覚える際の思考法も一緒に紹介したいと思います。今回扱う単語はdie Angabe 「申立て、陳述」です。

英語と異なり、ドイツ語の単語においては、接頭語、接尾語が別の言語ではなく、ドイツ語由来です。つまり、ドイツ語では抽象的な言葉もドイツ語の組み合わせでできているわけです。これは、ドイツ語学習者にとってかなり嬉しい特徴です。

Angabeという単語を見ると、まず動詞 angebenに由来するとわかります。geben「与える」は過去形でgab、過去分詞でgegebenという形になります。ドイツ語ではある動詞が名詞になる時、上記のような動詞が変化した形が用いられることがしばしばあります。Angabeの場合、gebenの過去形がgabだから、angebenが変化したのだと推測できるわけです。

angebenという動詞を見てみましょう。angebenにはいろいろな意味がありますが、今回はdie Angabe「陳述」の元になる、「Aを述べる、Aを挙げる」という意味で覚えます。さて、angebenはan とgebenに分けられます。 anは前置詞としては「〜の際で」という意味があります。英語ではatとかonが近いでしょうか。動詞にくっついた場合-このような動詞にくっつく要素を「分離の前綴り」というのですが-「接近、働きかけ、開始」など様々な意味があることがわかります。今回の場合、「働きかけ」がいいでしょうか?誰かに働きかけるために(an)、何かを与える(geben)ことがangeben 「Aを述べる」ことであり、それが名詞化されたものが「陳述」というわけです。

このような分離の前綴りはそれぞれ意味がたくさんあり、動詞を見て意味を推測するのは容易ではありません。また、語源的に正しい解釈をしている必要もありません(今回の場合もanは「働きかけ」の意味であっているかは検討していません)。しかし、ドイツ語の意味を覚える際に、前綴りの意味のイメージを持っておくと暗記の助けになるわけです。とりわけドイツ語の場合、前綴りは主要な前置詞または副詞の場合が多いですから、暗記しやすいというわけです。

私は余力がある時は、関連語も調べて暗記しています。今回の場合gebenが与えるという、非常に基礎的な意味だけに夥しい量の重要な「〜geben」という動詞があることが予測されるので、「~gabe」と名詞化に絞って調べます。電子辞書では、単語の一部だけがわかっているけれど、残りのスペリングがわからない時でも「〜」という記号を使って検索できます。今回は「~gabe」で検索し、さらに重要な単語を示す*マークがついている単語を拾っていきます。

die Angabeの他に、
die Abgabe 「渡すこと、引き渡し」(ab 「分離して」+gabe「渡すこと」)
die Aufgabe 「課題、委託」(auf 「〜の上に」+gabe「渡すこと」)
die Ausgabe「支出、(刊行物の)版」(aus 「〜の外へ」+gabe「渡すこと」)
を調べることができました。このようにして関連語も一度に暗記できます。

いかがだったでしょうか。ドイツ語単語を覚える時の参考になれば幸いです。

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