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不運は、ステージアップの前兆
自分が変化していることを感じているこの頃、それがなぜなのかを考えてみた。
時代の変化によるものなのか
自分の自然脱皮の症状なのか
経験からくる思考の変化なのか
正確なところは、結局考えても答えは出ないのだろう。
ただ、「時代の寵児」と言われた人たち、まさにその時代に選ばれたとしか思えない人たちは、確実に「時代」とその人が持つ特性がマッチしていたのだろうと思う。
その時代に、神が送り込んだとしか思えない人だ。
私の両親世代なら、美空ひばり、石原裕次郎。
私たち世代なら、松田聖子、中森明菜。
ロック御三家と言われた、char、原田真二、世良公則。
今の世代なら、YOASOBI、米津玄師?
結局その時代に必要な、マッチした人が誕生している。
その人たちと自分を比較するなど、恐れ多いが、時代の変化によって自分の考え方が変化し、経験によって変化し、卒業という時期を迎えるのだろう。
一度決めると、不思議なくらいにスムーズな手放しができる。
そして次への想いが圧倒的に勝ってくる。
変化を怖いと思うものらしい。人は。
もちろん私もその1人だ。
急激な変化、それも一見レベルダウンしたように見える変化は嫌だし、怖い。
でも、今振り返ればその一見の不運、つまりレベルダウンした時の後はステージアップしている。
エアラインスクールを解雇された後、結局生徒さん2人から自分のスクールを設立し、26年も続けることができた。年間200日近くも講演依頼をもらっていた。
2020年のコロナによって、どこに住んでも仕事ができるようになった。
全て結局その後に大きな変化と大きな改善とステージアップに繋がっていた。
これらの経験から、変化を怖いと思う気持ちは、今は少なくなってきた。
それは、この「ステージアップする時の法則」のようなものを、何度か経験したからだろう。
ステージアップ前には、必ず一度落ちる。
なぜ落ちるのかは不明だが、多分人は危機の時にこそ最も考え、自分と向き合うようにできているからかもしれない。好調な時は日々に追われ、振り返りや違和感の正体を突き止める時間がないからかもしれない。
だからこそ、レベルダウンした時には、見えない流れに逆らうのではなく、その流れのままに、毎日をただただ生きているだけでも、次のステージへ行ける。
きっとこれも誰かが言っていることだと思うが、私は、いやほとんどの人は、自分が体験しないと納得しないのだろう。
素直に、「ステージアップ前のレベルダウンなんだ」と思える人は、やっぱり運がいいはず。
素直は、幾つになっても大事な資質だと思う所以だ。
だからもし今「何で自分ばっかりこんなことが起きるの?」と思っている人は、次のステージに行くタイミングなのだと考えを変えてみると、いろんなことが腑に落ちるかもしれない。
ピンチは不幸な顔をしているけど、反対側には幸せな顔をしているのではないか、と思う。
これも、人生長く生きてきて実体験があるからこそ、わかったことだろう。
ちなみに、ステージアップとは物質的なことだけではなく、精神的なことだと思っている。
つまり自分の充実度だ。大袈裟に言えば、幸福度だ。
充実度が格段に上がっていく。それがステージアップだと思う。
そういえば、北野武氏が、インタビューでこんなことを言っていたのを思い出した。
「良いことと悪いことは半分半分。だから良いことが続くと、「早く悪いこと起きろ」って思うんだよ。悪いことの後には良いことがあるから」と。
天才はさすが違う。良くわかっている。
私はようやくそれを認め、受け入れているレベルだが。
これからのステージアップが、楽しみで仕方がない。
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