葵短歌 2022

2022年に詠んだ短歌たちです。もっと幸せな短歌を詠んでほしい。


胃薬をルイボスティーで流しこむその気になれば今日にも死ねる

17時からすは門限さようならいつも私を置き去りにして

本籍をディズニーランドにしたいならあなたは夢を忘れないでね

なんにでも染まれるような顔をして二十の爪はラメ入りの黒

年男なのにスタバでWi-Fiを求めるようなことはしないで

外からは雨音がする君からは止まりそうにない心音がする

キュウキュウと泣くポップコーンお外にはもう行かないと約束してね

愛ゆえに縛られている冬が来て朽ちることなく還れるように

愛、それは手放してから気づくもの手放せばまた欲しくなるもの

キッチンに椅子を運んでく買い置きのみりんが遠い独り寝の冬


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