小規模事業持続化補助金の書き方① 企業概要

様式2

もくじ

  • 企業理念

  • ビジョン

  • ドメイン

  • 企業概要を文章にまとめる

  • 決算推移と売上構成

  • まとめ

企業理念

 企業理念とは、企業が持つべき基本的な信念や価値観のことです。これは、企業の存在意義や目的を表し、従業員や顧客、社会全体との関係を指針としています。
 企業理念は、経営者や創業者のビジョンや思想に基づいて形成され、組織の文化や行動指針に反映されます。また、企業理念は経営戦略の基盤ともなり、企業の方向性を示し、社内外の関係者に共感や信頼を与える役割を果たします。
 持続可能性や社会的責任、顧客満足など、企業理念はさまざまな要素から構成されることがありますが、基本的には企業がどのような存在であり、何を目指しているのかを表現するものです。

Google:
"世界中の情報を整理し、アクセス可能にすることです。人々の生活をより良くし、世界を変えることを目指します。"
IKEA:
"価格を抑え、多くの人々に優れたデザインと機能性のある家具を提供することで、より良い日常生活を実現します。"
コカ・コーラ:
"おいしさと喜びを提供する一方で、人々の生活を豊かにし、社会に積極的な影響を与えることです。"

 経営者は何らかの強い想いを抱き創業しています。それを明文化している企業と、していない企業がありますが、この機会に創業の想いを文章化し、掲示し、いつでも見る事ができるする環境を整えましょう。

ビジョン

 ビジョンとは、企業の目標や方向性を示し、企業が将来にどのような夢を描いているか、どのような企業になりたいかを表すものです。5年後や10年後の、ありたい姿と言い換えても良いでしょう。

Google:
"世界の情報にワンクリックでアクセスできるようにすること"
IKEA:
"多くの人々のより良い日常生活を創造すること"
コカ・コーラ:
"すべての人に喜びとリフレッシュメントを届けること"

 ビジョンを示す事で、ステークホルダー(様々な関係者)に共感や信頼を得ることができます。また企業の価値観やブランドイメージを強化することで、顧客やパートナーとの関係を深めることができます。
 ビジョンで、企業の理想的な未来の姿を描くことで、社員やメンバーのモチベーションやエンゲージメントを高めることにもつながり、企業の成長や変革に向けて、中長期的な戦略や行動計画を立てるための指針となります。

 経営理念はもっていても、ビジョンまで設定している中小企業は多くはありませんが、5年後や10年後のありたい姿を言葉にする事が大事です。

ドメイン

 ドメインとは、事業の範囲や方向性を示す言葉です。有名なのはエイベルが提唱したドメインの考え方でエイベルは、顧客層(市場)、顧客機能、技術の3つの次元で事業を定義することを提唱しました。例えば、自動車メーカーのドメインは、以下のように定義できます。

  • 顧客層:自動車を必要とする個人や法人

  • 顧客機能:移動や輸送のニーズを満たす

  • 技術:自動車の製造や販売に関する技術

 ドメインを定義することのメリットは、事業の方向性や範囲が明確になり、経営資源の最適な分配や新規事業の創出がしやすくなること、顧客ニーズに応えるための技術や機能を開発するための指針となること、企業のアイデンティティやブランドイメージを強化すること、などが挙げられます。
 一方で注意すべき事としては、ドメインが狭すぎると事業の拡大や多様化に対応できなくなること、逆にドメインが広すぎると事業の特徴や強みが曖昧になり競争力が低下すること、ドメインが環境変化に合わせて再定義されないと事業の成長や存続が危ぶまれること、などがあります。

企業概要を文章にまとめる

株式会社〇〇〇(以後、当社とする)は、東京都渋谷区に2000年に創業した喫茶店である。当社は●●●●●●●(経営理念)●●●●●●●●の理念のもと、2025年には●●●●●(ビジョン)●●●●●を目標に活動しています。主要な顧客は、●●●●●(ドメイン 顧客層)●●●●●であり、●●●●●(ドメイン 顧客機能、技術)●●●●●を提供しています。

この様に、「企業理念」「ビジョン」「ドメイン」を文章にまとめる事で、一貫性のある方針のもとで活動している事が、明確に伝える事が出来る様になります。また実際にこの様に活動する事で、強い企業へと成長する事ができます。

決算推移と売上構成

 ここまでは会社概要を文章を中心として伝えてきましたが、ここからは数字で伝えて行きます。数字で説明する事でより具体的にイメージしてもらう事ができる様になります。
 商品別の売上高以外は決算書の数字を記入します。過去5年分を記入する事で過去から現在までの流れを大きく把握する事ができます。またコメントとして、この様な数字になった理由や経緯を添えておきましょう。

喫茶店の例

 売上高は、2018年までは約900万円で推移してきたが、コロナ感染症の影響で2019年には760万円、2020年には355万円、2021年は657万円となったが、直近では908万円と回復した。
 経常利益は、売上高の減少や原材料費や水光熱費の高騰の影響が大きく、コロナ感染症の補助金等を受けたが2020年は30万円、2021年は20万円の経常損失となったが、直近では売上高が回復し45万円の経常黒字である。
 売上構成比は、2018年まではフードが全体の約55%を占めていたが2022年では約33%とである。他方でテイクアウトが2018年は約11%だったが2022年では約44%と、コロナの影響もあるが大きく成長した。

まとめ

 以上、会社概要に記載すべき内容について説明して来ました。最後にまとめのポイントをお伝えして、この章は終わりたいと思います。

  • 当社の事をまったく知らない相手に、分かりやすく丁寧に伝える(文章にする)ことが大事です。

  • 経営理念、ビジョン、ドメインを定める事で、一貫性のある経営活動が出来る様になります。

  • 過去から現在までを数字で振り返る事で、会社の現状を大きく捉える事が出来る様になります。

  • 補助金申請のタイミングで経営理念やビジョン、ドメインをしっかり定め(または見直し)今までの活動結果を振返り、現状把握をしてください。

無料フォーマットのプレゼント案内

【小規模事業所持続化補助金】の様式2を作成するために必要な内容をまとめる為のフォーマットを無料でプレゼントします。このフォーマットを使い内容をまとめる事で、自社で申請書の作成が可能となりますので是非、ご活用ください。
https://park.jp/users/7759

 無料フォーマットの使い方は、ブログにて公開しています。参考にして作成してください。
 マークをポチっとお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?