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第5章 調理理論 正誤問題

調理師 正誤問題集  

第5章 調理理論 問題

問題1 食欲を増すように風味をよくし、外観を美しくすることだけが調理の目的である。
答1.✖
調理の目的には、有害物を取り除いて衛生上の危険を防ぐ、消化をよくして栄養効率を高める、食欲を増すように風味・外観を整える、貯蔵性を高める、などがある。

問題2 調理においては、食品を廃棄する部分が出るため、その食品の栄養価値を高めることはできない。
答2.✖
よい調理は栄養面からみても、その食品の価値を高める。米の炊飯において、必要な水と熱が供給されておいしい飯をつくることは、米の消化吸収もよくなって栄養効率を高める。

問題3 「煮きり」とは、汁がほとんどなくなるまで煮詰めることである。
答3.✖
煮きりとは、酒や味醂を加熱し、余分なアルコール分を揮発させてうま味を残す方法のことである。アルコール分を飛ばすことを煮切るという。

問題4 二杯酢は、酢と砂糖を合わせたものである。
答4.✖
二杯酢は、酢と塩(しょうゆ)を合わせたもの。三杯酢は、酢と塩(しょうゆ)と砂糖(みりん)を合わせたもの。その他、酢、ごま酢、黄身酢などがある。

問題5 甘味、酸味、塩味、辛味、うま味の五味を味の基本とするのが一般的である。
答5.✖
甘味、酸味、塩味、苦味、うま味が五味である。辛味は温覚と痛覚で、渋味は舌粘膜の収れんによる皮膚感覚である。味覚は温度の影響を受け、甘味は体温付近、塩味や苦味は体温より低いほうが強く感じ、酸味は温度に左右されない。

問題6 揚げ物は、食材を揚げると食材と揚げ油との間で水と油の交換が起こって食材に油が吸着されるため、湿式加熱調理である。
答6.✖
湿式加熱とは、ゆでる、煮る、蒸す、炊くなどの「水」を媒体として熱を伝える操作のことで、加熱温度は100℃まで。乾式加熱とは、火や空気で熱を伝える「焼き物」、油で火を通す「揚げ物」、フライパン等の金属板で加熱する「炒め物」があり、水以外を媒体としている。

問題7 刺身料理は、調理の五法に入っていない。
答7.✖
調理法には、生もの調理と加熱調理がある。生もの調理と、代表的な加熱調理である煮物、蒸し物、焼き物、揚げ物の4種類を合わせて調理の五法という。

問題8 まぐろのサクを包丁で切って平作りにする場合には、押し出し切りにする。
答8.✖
魚を切るときには、引き切りにする。刃全体を使い、すべらせながら切ることで、組織を崩さないできれいに切れる。

問題9 カトラリーとは、調理に使用する器具を表している。
答9.✖
カトラリーとは、食卓用のナイフ、フォーク、スプーンなどの総称をいう。

問題10 食酢に含まれる有機酸は、クエン酸である。
答10.✖
クエン酸は柑橘類、酢酸は食酢、乳酸は漬け物、コハク酸は日本酒や貝類などに含まれる有機酸である。コハク酸はうま味成分でもある。

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