宇宙は本当にひとつなのか(村山斉)【書評#134】

題名にあるように、宇宙論の基本的な説明から最終的に多元宇宙にまで話が及んでいる。宇宙論、素粒子論の本は何冊読んでも面白い。

 特に、暗黒物質が異次元から来た説が面白かった。

重い素粒子は、私たちからは見えない次元を走っているのだと考えるのです。私たちからはその次元は見えないので動いているとは思えず、止まっているように見えます。しかし、三次元より高い次元から見ると、その素粒子は走っているのです。走っているということは、運動エネルギーをもっているのでエネルギーが高いということになります。こう考えることで、止まっているのにエネルギーが高いという不思議さを解明することができます。ですので、異次元にあるものや異次元から来た生物(もしいるとすれば)などは暗黒物質になります。 p.122

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