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【はじめての〈超ひも理論〉(川合光)】うえこーの書評#10

数式を使わず図を用いた説明が中心の本です。

意外だったのがインフレーション理論が宇宙論研究者にとっては定説でも素粒子理論研究者にとっては鵜呑みにはできないことがあることでした。それに対しての対案「サイクリック宇宙」の紹介も最後にのっていますが,この理論もなかなかインパクトがあり興味深い理論でした。サイクリック宇宙が正しければ前代までの宇宙には地球のような星は存在しないことになり、現在のような文字通り「星の数ほど」の星が存在することがより奇跡的に感じます。

また、所々にS.Hawkingの理論も載っています。「熱力学時間の矢の逆転」も紹介されていて、現在の理論では間違っているとはいえ、興味深い理論でした。「熱力学時間の矢の逆転」に関する話は、佐藤文隆『量子宇宙をのぞく』にもあって読んだ時全然分からず困ったのですが、間違った理論ならちゃんと分かる必要もないのでホッとしました。

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