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【ロック】8/19東京・サマソニ23’体験記@ZOZOマリン、幕張メッセ

「もう二度とフェスには行きたくない」
2014年の夏、8歳の娘と5歳の息子がそう言った。
私たち夫婦の楽しみに強引につき合わせてしまった。
大音量、閃光、待機時間、クラフトワーク…。
すべてが嫌悪の対象だったらしい。
それから9年の歳月が経った。
17歳になった娘と14歳の息子。
セカオワとYOASOBIがお気に入りアーティスト。
2023年のサマソニでは、BLURと同日のブッキングではないか!
子供たちをLINEで誘い、9年越しのサマソニ復帰につながった。

1.灼熱のNEW JEANS

9時、幕張メッセ駐車場に到着。
そこからグッズ売り場へ直行。
サマソニのグッズは「マリン」と「メッセ」に分かれている。
アーティストグッズは、マリンステージならマリン販売所で売っているというので、家族で「セカオワ」、親世代の「ブラー」を抑えたい私たち家族は、マリンのグッズ販売へ。
待つこと1時間以上。持参していたミネラルウォーターもあっという間に飲み切ってしまった。グッズを待つ人たちの装いを見るのが楽しい。
ストーン・ローゼスやローリング・ストーンズのTシャツを着ている人は、やはり、英国ロック、ブラーのグッズがお目当てか?
私は、セカオワの「使い古しのタオル」を持参していたが、カミさんには偉く不評。ブラーのタオルを買うものばかり思っていたが、洋楽アーティストの売り場は混んでいたので、公式アーティストロゴTシャツの黒を購入。
(ちなみに、カミさんは、同じロゴTのオレンジを購入、トイレでさっそく着替えた)
グッズが終わり、そのままマリンへ入場。SUMMIT ALL STARSの日本語ラップを聞く。当初は、1階スタンドに陣取っていたが、炎天下の中、直射日光が貯まらないので、日差しが隠れる屋根付きの2階スタンドへ移動。
話題のKポップ、ガールズ・グループ。NEW JEANSが登場。
SNS界隈では「ニュジおじ」がトレンド入り。
「ニュジおじ」とは、他のKポップには目もくれず、NEW JEANSだけを推すおじさん世代の総称である。その聴衆が多くあつまったのか、アリーナは早くも入場規制になった。
私たちは、4年前のサマソニでは、「ブラックピンプ」を見ているが、その再来か?いや、系統が違う。ブラックピンプがアグレッシブなら、NEW JEANSは、キレのあるダンスと清涼感溢れる歌唱力のマッチが素晴らしい。
カミさんによれば、彼女たちは、いずれ世界トップクラスのグループになるという。今から、来たるべき新時代に備えて「予習」をした。
(どう見ても、私も「ニュジおじ」のひとりと言えなくもないが…。

NEW JEANSの出演を待つ

2.セカオワがいれば子は育つ

家族揃って、マリンからメッセへ異動。
川沿いの通称・死のロードを黙々と歩く。
今回のサマソニは、外国人のお客さんが多かったような気がする。
アーティストグッズに身を包んでいるのだが、話している会話は、韓国語だったり中国語だったりする。インバウンドも復活したというが、サマソニも「アジア音楽のハブ」という様相(戦略)に変化しているのか。
メッセ内の「フェス飯」を探したが、4人テーブルが空いていない。
ここで子供たちは「マリンへ戻る」ことを選択。しばしの「子別れ」。
私たち大人は、比較的、席の余裕のあったメッセ併設レストラン、セントラル・カフェテリアのエビフライプレートを頂く。ドライバーの私は、お酒はご法度だが、カミさんは、本日二杯目のアルコール(ハイボール)を頂いていた。子供たちに手がかからなくなったので、新たな家族のバカンススタイルとして、ロックフェスというのは良いかもしれない。
50代の私たち夫婦は、いくらセカオワのファンとはいえ、子供たちとは違い、フィールドステージに陣取るよりは、涼しいスタンドで、腰を据えて、ロックフェスの雰囲気を味わうのが良い。
食事も終わり、メッセのステージを舐めるように覗きながら(ナリバリッジやエンファイフンを2,3曲堪能)再びマリンステージへ移動。
TWO DOOR CINEMA CLUBのパフォーマンスで到着。
「いつもの単独ライブでは、席が決まっている。でもフェスならば、努力次第でステージ前に行けるかもしれない・・・」
そんな言葉で、娘は弟を連れて、親の元を離れた。
「好位置を確保した」と、写真が送られた。
きっと、アリーナのオーディエンス目当てに撒かれた放水シャワーを浴びているのだろう。
セカオワ目当ての子供たちは、きっとこのパフォーマンスも前列近くで観ているはず…。
そして、やや時間が押しての16時半過ぎ、セカオワ登場。
ここしばらくは、単独ライブを言っていたので、ヒット曲、話題曲が凝縮されたフェスならではの選曲。
すっかり興奮した子供たちは、セカオワのパフォーマンスが終わり、スタンドにいる私たちの元へやってきた。
FALL OUT BOYのライブを少し観て、再び、子供たち星野源を見にビーチステージへ。(結局、セカオワと共に、本命のひとつ、YOASOBIへの準備のため、星野源は諦めたみたい…)
子供の成長を肌で感じるセカオワと過ごすサマソニ2023であった。

子供のステージ目線のセカオワ

3.BLURに学ぶ「素敵な50代」

FALL OUT BOYのライブ。
カリスマ性があまり無いボーカリスト(でも歌唱力抜群)、入れ墨男のドラマー、長髪でエスニック顔のベーシスト。なんだか、つかみどころのないFOBのパフォーマンス。それでも映画キルビルやベイマックスのシーンを取り交ぜての熱量あるステージは、セカオワとBLURの「つなぎ」にしか考えていなかった私たちにとっては、嬉しい誤算でもある。
聞き覚えのある歌も数曲、いずれは、ストリーミング音楽で調べたい。
そして19時半、BLURの登場。
ステージ準備で、BLURのロゴサインがステージに釣り上げていく瞬間、興奮を抑えられない。
基本的にビートルズやローリング・ストーンズの好きな私にとって、ブラー(そしてオアシス)は、その次に好きな世代的にはストライクなバンド。
そして、四人揃ってのブラーをフェスで見られるとは、観劇もひとしお。
かつて恋人だったカミさんと、ブラーの出演した「サマソニ」をみたのが、ちょうど20年前。その時、私たちは初フェス体験。以来、すっかりフェス文化を堪能し、夏となれば、フェスの予定に一喜一憂するまでに。
20年前は、ギタリストのグレアムが脱退中だったこともあり、少し寂しいブラーであった。今回は、正真正銘の4ピースが完全に揃っている。
そして、私と同じくオヤジになったデーモンの登場。
メンバーでは、ベーシストのアレックスの容姿が歳月の流れを感じて、味わい深いものがった。
20年前のわだかまりを置いて、終盤見せたデーモンとグレアムの抱擁。
昔の名前で出ていますではなく、最新アルバムからも選りすぐりのレパートリー。
そして、メンバーの変わらぬ友情とヒット曲の数々。
ああ、こんな風に自分も歳を重ねていきたいなぁ、なんて思う。

20年ぶり、サマソニのBLUR

4.延長戦・YOASOBIの夜遊び

BLURのステージが終わり、本来なら帰路に着くところ、今回は、子連れなので、メッセでYOASOBIを観ている子供をピックアップしなければならない。
マリンからメッセへ。入場規制中だったが、中央ホールからマウンテンステージへ流れることができた。
子供たちからの情報にれば、機材トラブルでYOASOBIの開始が遅れたらしい。私たちがBLURが終わって、到着しても、歌姫のイクラちゃんが「後半戦も盛り上がっていきましょう!」とコメント。
まだまだパフォーマンスは続く。
アンコールの「アイドル」(息子のフェバリットソングで、この時のパフォーマンスは『神だ!』と言っていた。)
YOASOBIを見届けて、メッセ駐車場で子供たちと合流。
ここで一句。
「夏の夜 子供YOASOBI 親ブラー」
サマソニ関係者の方、パフォーマーのみなさま。
私たち家族へ、素敵な夏休みをどうもありがとう。

子供の夜遊びは続く?



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