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この頃のゲームマンガ

ありがたい事にゲームマンガ「ウエケンのゲーム誌ひさしぶり!」の連載を続けさせて頂いている。

 ネタの作り方だが、担当編集にゲームを紹介して頂き、体験版があれば、プレイし、安い物だと自分で購入し、時には送って頂いたりして、1本のソフトに対して1〜4回位作品を仕上げてゆく。

 最近取り上げたソフトは、

「屍喰らいの冒険メシ」(日本一ソフトウェア)

https://nippon1.jp/consumer/boukenmeshi/

 ダンジョン内にて食糧を調達する過酷さを、リアルな食品画像と共に描く。冒険に熟達すれば良い食事にありつけるだろう。

「くちなしアンプル」(CAVYHOUSE)

https://playism.com/game/the-sealed-ampoule/

 人形の様なキャラクターに妙な味がある。果てしなく深い階層があるダンジョンだが、スキルを上げる事でショートカットが可能。

「ごめんね、NPCです」(indeinova)

https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000037296.html

 RPGのパターンを逆手に取った作品。「moon」の冒頭をちゃんと一本の作品にしたという感じ。日本語訳が若干変な事も相まっておかしな雰囲気を醸し出す。ギャグセンスも良く、ラスボスの正体は意外なものだった。値段にそったボリュームで、クリアまで2時間位。

「ヒュプノノーツ」(Affility)

https://hypnonautes.jp/

 シンプルなグラフィックながら深く重い物語展開と、運も進行を左右する。立ち塞がる敵は、幼少時代なら「ピーマン」「ニンジン」小学生時代には「算数」という具合に成長と共に嫌な感じのものに攻撃される様になる。「自己嫌悪」「社会の声」・・・ダメージは大きい。

「両手いっぱいに芋の花を」(PLAYISM)

https://playism.com/game/potato-flowers-in-full-bloom/

 手堅く作られたダンジョン探索型のRPG。物凄く思い切って言うと、マイルドな「ウィザードリィ」ダンジョンやキャラクターは立体的に描かれているので、状況が掴みやすく、デスペナルティが無いので恐れずにサクサク進められる。斬新なのは戦闘システムで、敵が次のターンで取る行動がわかるのでそれを踏まえてこちらも決められた行動の回数を睨み行動を決定してゆこう。

「夜廻三」(日本一ソフトウェア)

https://nippon1.jp/consumer/yomawari3/enter.html

 見下ろし型のフィールドはどこか懐かしい街並みだが、そこに待ち受ける異形の者達はなかなかエゲツなく、あの手この手の恐怖演出も手が混んでいて、特に「音」は嫌な感じ。

 どのゲームもそれぞれ面白く、楽しくネタ出しをする事が出来た。これは大変ありがたい事だ。ゲームが面白いからと言って必ずネタが出るとは限らないからだ。そんなありがたい状況下にあって私は20年と同じジレンマに陥る羽目になっている。

 そのジレンマとは、

「面白いゲームなのに最後までプレイする事が出来ない。」

という事だ。

週間連載なので次々にゲームをこなさなければならないので、ひとつのゲームをやり込むという事が中々出来ない。上記に挙げたゲームでクリア出来たのは2本のみだ。作り手の方々にも申し訳ない限りだが、物理的限界はいかんともしがたいというのが現実だ。そして、ネタには出来ないが個人的にプレイしたい作品(「人喰いの大鷲トリコ」「十三機兵防衛圏」「デトロイトビカムヒューマン」)などには手を出す事も叶わず、悩ましい事この上ないが、ともあれ仕事をいただけているし、何とか生活は出来ているので、贅沢な悩みかと思い切り、目の前の事をひとつづつ誠心誠意こなしていくしか無く、この厳しいご時世ではあるが、いつの日か紙の単行本に纏まる日を夢見て描き続けようと言う結論に達した次第だ。

 何卒応援よろしくお願いします‼︎

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