進んでいくということ。~チニカという団体名に込めた思い~
こんにちは。
酪農で新規就農するために、現在シントクアユミルクという牧場で従業員として働きながら、研修を受けています。上田兼司といいます。
いま、牧場で働く合間の時間や、休日の時間等を使ってチニカという団体の活動に参加させていただいています。
今回は、このチニカという団体名と、僕のことについてちょこっと書いていこうと思います。
自分にできること、やりたいこと
僕は将来やりたいことがいくつかある。
それを叶えるためのまず一番最初の目標は、共同経営で新規就農すること。
共同経営のパートナーはもう決まっていて、大学からの友達で今も同じ牧場で働いているひと。
ここらへんのお話は、また別のノートで書こうと思います。
新規就農できた先の将来でやりたいことは、①教育ファーム活動、②6次産業化。
大きくはこの2つ。①は絶対にやる、という強い意志がある。②の方はできればやりたいな、って感じに落ち着いてきちゃったな。
この2つの理想にどんなイメージがあるかも、別のノートで書こうと思ってます。
今回書こうと思ったことは、この2つの目的は共通していて、「一次産業の魅力を伝えたい!」ということ。
100年後の未来にも、人の心が通った酪農・農業が続いているように。酪農の魅力を伝えるうちの一人になりたいと思った。
でもここで問題なのが、僕はとっても「魅力を伝える」とか言うことが苦手なことです。というか、なにかを「伝える」って言うことが全体的に得意じゃない。へたくそ。
この苦手意識をなくしたい。
と、思ったけど何をしたらいいかな~って考えてるとき、こんなツイートを見かけた。
POPづくりか。。。そういうセンスないし、イラスト描けるわけでもないし、不器用だし(くそネガティブ発動)、、、
そんな事考えながらも、まあ、ギリ、ハサミくらいなら使えるかな、、、と思って連絡してみた。
POPづくりに関わることで、見えてくるもの
僕がPOPづくりのお手伝い、やってみよう!と思った理由は2つある。
まず1つ目は、POPづくりを通して「伝える」を学ぼうと思ったこと。
生産されて、加工されて、売り場に届けられて、たくさんの段階を踏んで商品が消費者に届く。その間にはたくさんのストーリーや、試行錯誤があって、その過程を伝えることで商品の魅力がより深くなることもある。
POPって、店員さんや生産者さんの代わりに、その商品の魅力を伝える事ができるモノだと思う。
魅力を伝える。そう、僕の苦手なこと。
POPづくりに関わらせてもらうことで、「伝えることが苦手」というこの意識を克服できるかな、そんな淡い期待を込めて、活動に参加させていただいてます。
次に2つ目。
2つ目は、僕が酪農業という生産をメインとした産業に携わっていることに関係しています。
生産メインの場所にいると、どうしても加工や販売という場面を見ることは少なくなる。でも将来的には、加工や販売にも携わりたい。それが一次産業の魅力を伝えることにつながると思うから。
そういう悩みを感じていた中で、POPづくりのお手伝いができるということは1つの活路になりました。
POPづくりのお手伝いをさせてもらうことで、生産→加工→販売という流れを、実際に見て知りたい。そして、商品の魅力を詰め込み、その魅力を消費者に伝えるという役割を持つPOPの制作に関わることで、「伝える力」を身に着けたい。
こんなことが、今まで全く売り場やPOPというものに触れてこなかった自分が、POPづくりのお手伝いをしてみようと思ったきっかけです。
チニカ(Chinika)
ここまでは前置きみたいな感じで(長かったね)、本当に書きたかったのはここからの話です笑
そんなこんなで、長岡まどかさんを中心として集まった4人でPOPづくりの活動を始めていくことになりました。
集まってから少し経ったあとのミーティングで、「今後やっていく中で、団体名みたいなものがあるといいね。」という話になりました。
その日には決まらず、それぞれで考えて後日決めよう、という流れに。
僕もいろいろ考えたし、他のみんなもいい案を出してくれていて、なかなか自分たちでは決められず。。。笑
最終的にツイッターの投票で決めてもらうことにしました。
ここで決まった「チニカ」という名前。これ、僕が提案した名前でした。
こんな感じでどんな意味を込めたか、紹介もしていただいたんですけど、ここで説明しきれなかった、「チニカ」に込めた思いを話したいと思います。
その名前に込めた僕の思い
↑にも書いてあるとおり、チニカはアイヌ語から持ってきていて、意味は「進む」。
このページで調べました。
「進む」って言葉は、団体名を決める際に思い浮かんだわけではなく、もともと僕の人生におけるキーワードの1つでした。
僕のツイッターの自己紹介文にも、漬物程度に「みんなで一緒に進んでいきたいです。」という言葉が添えられている。
僕がこの言葉を意識的に捉えるふうになったのは、5、6年前くらい、高校3年生で大学受験の時期だった。
自分なりに努力して勉強をしていた。センター試験を受けた。その後、滑り止めの私立大学の一般入試。たしか、2月の初め頃だった気がする。
2,3校の試験が続いていたなかで、僕の父方の祖父が亡くなった。
ちゃんと記憶がある中では、多分初めての身近の人の死だった。
どんな病気だったとか、何歳だったとかは、正直あんまり覚えていない。
ただ僕はその瞬間、人が死ぬということを知って、漠然と、未来で起こる自分の死を想像していた。
僕もいつか死ぬんだよな、と。その時人生を振り返ったら、どんな景色なんだろうと思った。
そして、人生の終わりみたいなものを感じて初めて、どんな道を歩いていきたいか分かった気がした。
ゆっくりでもいいし、立ち止まったっていいし、たまに後ろに下がってもいい。でも少しずつ前に行って、最期のとき「あー、僕はこんな素敵な人生を進んできたんだな。」って、思えるような、そんな人生にしたい。
そんなふうに思ったんです。
このときから僕が人生を考えるとき、「進む」という言葉を意識するようになった。
いま進んでるな、とか。ちょっと今立ち止まってるな、とか。もっと進んでいきたいな、とか。
あと、偶然か必然か、僕の祖父の名前は「上田 進」。なんだか運命的なものを感じるな。
そんな僕の人生のキーワードを、団体名につけてしまったんだよな。
少し重たいものを背負わせちゃったかな笑
でも大丈夫か。みんないい人だし。
でも、こうやって自分の思いの乗った名前を見ると、なんだか力が入る気がする。
牧場も本気だけど、チニカの活動も、本気で取り組みたい。
まだまだ始まったばかりだけど、できる限りの力を尽くして、少しでも前に進んでいこうと思います。
すうじい(僕の祖父)が書いた言葉。今見ても僕の心に響く。
こちらでも少し上田出てます。よければぜひ。
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