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チャンピオン編集長「カベさん」壁村耐三の伝説エピソードが読める厳選4作品!本人写真も!

カベさんこと、壁村耐三さん。

「週刊少年チャンピオン」を250万部まで伸ばし、発行部数でジャンプ、マガジン、サンデーを抜いた編集長です。

会社を倒産させてヒット作もなかった時代の手塚治虫さんに「ブラック・ジャック」を連載させ、奇跡の復活の立役者としても有名です。

「ブラック・ジャック」にもヤクザの親分として登場します笑 これです。

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漫画家が自分の若き日を書いた「漫画家漫画」を読んでいると、よくカベさんの名前を目にします。

藤子不二雄Aの「まんが道」や続編の「愛…しりそめし頃に…」、古谷三敏の「ボクの手塚治虫せんせい」などなど、数え切れません。

カベさんの伝説エピソードは数知れず、どんな人なのか? さらに知りたくなった人が多いでしょう。

カベさんを知ることができる漫画やエッセイを厳選して、4作品紹介します!

①カベさん本の決定版「漫曲グラフィティ あるコミック編集者の回想」

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カベさんの部下による、カベさんとの日々が書かれています!

この本は2021年7月に発売され、すぐに購入しました。

壁村耐三がどのような人物だったのかが分かる本です。

大塚公平さんは「週刊少年チャンピオン」の7代目編集長です。

二階堂卓也名義で、映画についての本も書いていて、とても読みやすい文章です。

大塚さんが壁村編集長のしたで梶原一騎や大山倍達と対峙した話、つのだじろうとのやりとりなど、漫画ファンにはたまらない裏話が載っています。

カベさんと言えばつねに酒を飲んで酔っ払っているイメージがあります。

手塚治虫さんの仕事部屋に酔っ払って乗り込んで、リンゴを投げつけた話。

会社のデスクで堂々とウイスキーをストレートで飲む姿。

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※画像「ブラック・ジャック」創作秘話より

カベさんの有名なエピソードです。

「漫曲グラフィティ」では違います。

座ったまま腰を屈めて、机の下に置いたウイスキーを、瓶の蓋に入れて隠れて飲む姿が書かれています。

堂々と机の上で飲むのではなく、隠れて。

それは仕事に苦しんでいる男の姿でもあります。

カベさんの部下だった大塚公平さん自身だからこそ、かける逸話なのです。

カベさんがチャンピオンの2代目編集長、そして部数が低迷して起爆剤として再登板した二期目の5代目編集長としての時代、それぞれのカベさんについても、いちばん近くで見ていた目線から書かれています!

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②カベさんを俯瞰して読める「チャンピオンズ」

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漫画家の魚乃目三太が「週刊少年チャンピオン」50周年企画として描いたものです。

1巻完結で、10話からなっています。

目次にあるように、各編集長の時代ごとに描かれています。

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どの編集長の物語を読んでも、面白いです!

それほど、編集長という仕事は魅力があるのでしょう。

比例して、どの編集長も大きな苦労をしています。

とくにカベさんが5代目として二期目の編集長で再登板した際は、体調の悪さを押してチャンピオンのために働き、ともに復帰した三代目編集長の阿久津邦彦とともに部数を伸ばす姿が印象的です。

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③カベさん本人へのインタビュー! 「別冊宝島」

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カベさんについて書かれた本や漫画はたくさんありますが、ご自身が表に出たことは数えるほどです。

他人の目から書かれたカベさんは、コワい、ヤクザ、酒飲み…といった面が強調されがちです。そう書いた方が面白いからです。

赤塚不二夫をギャグ漫画家として大成させた、チャンピオンをNo.1少年誌にした、手塚治虫を復活させた、といった逸話に対する反面教師のようなエピソードがあると、その人物がよりいっそう輝くからです。

では、カベさん本人が語る言葉はどうか。

「別冊宝島」では8ページにわたってインタビューが載っています!

漫画に特に思い入れがなく編集者になり、手塚治虫担当になったことなど、わくわくする話でいっぱいです。

1996年の本なので古本でしか買えませんが、Amazonで数百円で購入できます。

カベさんについて知りたい人は、ぜひ買ってみてください!

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④カベさんは手塚治虫を蘇らせた!「ブラック・ジャック創作秘話」

「ブラック・ジャック」の連載がスタートしたのは1973(昭和48)年。

同年、手塚治虫さんは自身の会社である「虫プロ商事」と「虫プロダクション」を倒産させてしまっています(両社の当時の社長は手塚治虫ではありませんが)。

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漫画家としてもヒット作がなく、「手塚はもうダメだ」「終わった漫画家だ」と言われていました。

手塚治虫は今も当時も「漫画の神様」と呼ばれていますが、神様自らが出版社に原稿を持ち込んで売り込みをしていたほどなのです。

しかも、その原稿がボツになっています

神様の窮状に手を差し伸べたのが壁村耐三です。

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※画像「ブラック・ジャック」創作秘話より

「ブラック・ジャック」で復活した手塚治虫は、以後「三つ目がとおる」「ブッダ」「陽だまりの樹」「アドルフに告ぐ」などのヒット作を生み出していくのです。

「ブラック・ジャック創作秘話」は全5巻ですが、カベさんがたくさんでてきます。

こんなエピソードも笑

隠れているのは赤塚不二夫です。

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※画像「ブラック・ジャック」創作秘話より

手塚治虫さんが主人公の漫画ではありますが、全巻にカベさんがでてきます。

カベさんについて知りたい人の、入門書になるでしょう!

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