「週刊誌」の最新の発行部数と10年前からの下落率について
先日のnoteで、東京新聞が4年間だけ発行していた「週刊東京」について書きました。
その中で書いた以下の文章に多くの反響がありました。
廃刊する直前の「読売ウイークリー」の発行部数は10万部。
現在の「週刊朝日」は11万部、「サンデー毎日」7.6万部。
「AERA」(朝日新聞出版)は7万部を切っています。
新聞社系の総合週刊誌の廃刊は近いかもしれません。
現在の週刊誌の部数について、出版関係者なら誰もが知っている部数です(日本雑誌協会発表)。
危機感を無くすぐらい慣れ切った数字ですが、まとめておきます。
こちらは「下落率」順に並べました。
ほとんどの週刊誌が、この10年間で部数が半減しています。
週刊誌は表紙に著名人を起用して華やかなイメージがありますが、タレントは無料で出ている場合がほとんどです。
昔からの慣例で、タレントの宣伝にもなるから、という理由で無料なのです。
「読売ウイークリー」は、廃刊直前の発行部数が10万部でした。
いま、「AERA」と「サンデー毎日」「ニューズウィーク」が10万部を切っています。
「AERA」が10万部を切ったのは、2016年1~3月の調査です。
「サンデー毎日」は2015年7~9月調査、「ニューズウィーク」は2008年10~12月調査です。
この3誌は、10万部を切って何年も経っています。
雑誌の収益は「販売冊数」と「広告費」で成り立っていますが、週刊誌に大きな広告は入りません。
「販売冊数」がこれだけ少ないにもかかわらず、発行を続けられているのは、人件費を削減できたからということもあるかもしれません。
3誌とも、発行元が変わっています。
「AERA」は朝日新聞社の出版局が発売していましたが、2008年4月に子会社の朝日新聞出版を設立しました。
「サンデー毎日」も毎日新聞社でしたが、2015年4月に子会社の毎日新聞出版を立ち上げました。
朝日新聞と同じ道をたどっています。
「ニューズウィーク」はTBSブリタニカから阪急コミュニケーションズになり、2014年10月からCCCメディアハウスとなっています。
以前なら、雑誌で連載していたエッセイやコラム、小説を書籍化して設けることができましたが、今はそう簡単にはいきません。
書籍も売れないのです。
週刊誌は現在、記事を切り取ってヤフーの配信などでも販売しています。
ネットでの儲けもプラスになっています。
ただ、あくまで紙の週刊誌にまとまった販売部数があってこそです。
週刊誌の廃刊のニュースが流れてこないことを祈ります。
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