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トキワ荘の漫画家~当時の女性づきあいについて

藤子不二雄の二人、赤塚不二夫、石ノ森章太郎、

手塚治虫、寺田ヒロオ、水野英子さん・・・

トキワ荘の住人だった漫画家の多くが、

当時について描いています。

とくに有名なのが藤子不二雄Aさんの

「まんが道」ですが、

20代そこそこの若い男性たちが

女性とどう付き合っていのたか?

というのはあまり書かれていません。

女性 文中

「まんが道」の続編の「愛…しりそめし頃に…」には

手もつながないようなプラトニックな

男女関係の描写があります。

登場する女性は、トキワ荘に住んだ水野英子さんと

石ノ森章太郎さんの亡くなってしまったお姉さんです。

若い男性の特有のことはどうだったのか?

ということが気になっていましたが、

石ノ森章太郎さんの「トキワ荘の青春」ありました。

「酒の勢いで、丁度出来始めの”トルコ風呂”へ、

みんなで見学に入ったこともある。

もっとも、マジメに風呂に入り、

エ、ほんとに入るんですか、

と嘲笑(わら)われてから、

二度と行っていないが・・・。」

という、かわいい感じです。

赤塚不二夫さんはつねに彼女がいたようですが、

その他のメンバーはかなりうぶでした。

ある時期、連夜のごとく新宿のおにぎり屋に、

石ノ森章太郎さん、藤子不二雄Aさん、つのだじろうさん、

赤塚不二夫さん、時には藤子・F・不二雄さんで

通いました。

トキワ荘は椎名町で、池袋の近くなので、

新宿に行くには時間もけっこうかかります。

おにぎり屋の3人の看板娘が目当てだったのです。

「通いまくった」ほど行きましたが女性はなびかず、

おにぎりを食べた後に深夜喫茶へ男だけで行って、

トキワ荘に帰る、という日々でした。

こういったことも石ノ森章太郎さんが書いています。

「女のハナシひとつしない?

という、他の疑問は、ボクらには疑問では

なかったのだ。

しなくて、いなくて当然、

ちっとも不自然なことではない、

そう思っていたのである。」

藤子不二雄さんや石ノ森章太郎さんらが

トキワ荘に住んでいたのは、

おおむね昭和30~35年のあいだです。

当時の夢を追う若者たちの生活は、

石ノ森章太郎さんの一文に凝縮されているのかもしれません。


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