見出し画像

#障害者という言葉

2月のニュースになるので、もうかなり前の話になってしまいますが、株式会社ヘラルボニーさんが下記のようなPRをされてました。

『この国のいちばんの障害は、「障害者」という言葉だ。』

みなさんは見たことありますでしょうか?

このコピーを見たときの私の感想は

「じゃぁ何という言葉にすればいいんだろう?」

でした。

あ、いや、まったく否定する気は無くてですね、むしろ問題提起であって提案ではないので、私のような発想になるのは、このコピーにまんまとしてやられたと言いますかね、やられた!という印象です。みんなこのコピーをどういう気持ちで見たのかすごく気になって、いまだに印象に残っているコピーであります。(言葉選びが下手ですみません。褒めているのですが、ヘラルボニーさん印象を悪くされたら申し訳ございません)

ホントにすごいコピーです。

で、今日の本題。

「障害者」という言葉を使わずに表現するとしたら?

(「障害者」と「障がい者」「障碍者」の表記については後日改めて書きます。ここでは他のワードで表現したら、という主題で書きます)

昔だと「ハンディキャッパー」、最近だと「チャレンジド」も使われますね。海外では最近は「disabled」が一般的なようです。

他にもここには書けないような差別的表現(当時は差別的表現として意識して使ってた訳ではなかったものの現在では差別的表現とされるもの)もたくさんあります。

個人的には「ハンディキャッパー」が一番近いような感覚があるのですが、最近のスポーツなどに代表される使われ方としては、できる人に足かせをつけることで競争を公平にするという目的のものが多かったり、hand と cap から帽子を持って物乞いする子供を連想させるという人もいるそうです。

「チャレンジド」に関しては以前、障害者の方々との話の中で「チャレンジドってなんやねん?障害から逃げたい人だってたくさんいるのに何で強制的に挑戦させられなあかんねん!」という一言にみんながうんうん頷いているのを見てから使うのをやめました。まぁ、そうですよね。

「disabled」もなんか違和感があります。モノやサービスが使えないのは作り手が障害者のことを考えてないからであって、できないのはその人に起因するものではなく、その人が使いたいモノやサービスに起因するものであるので、私は使ってません。

で、結局

いろいろ考えて考えてひたすら考えていくと、一周回って「障害者」という言葉が一番しっくりきたりします。「害」という文字がニュアンスが悪いという人もいますが、それだとオリンピック種目でもある「障害馬術」は害のある馬なのか?となりますし、陸上の「3000メートル障害」などでも使われるように「ハードル」だったり「段差」だったりの意味で使う「障害」なので、個人的にはこれが一番しっくりきます。

さて、まとめ

「障害者」は「障害者」でいいと思います。

ただ、その「障害(段差)」を作っている(障害者を障害者たらしめている)のは我々であることをちゃんと認識すべきだと思います。

24時間テレビを見て「かわいそう」と「下」に見てるかた、モノやサービスを作る時に「障害者の利用は想定していない」と「差」をつけているかた、このコピーから何を考えるか、一度時間をとって考えていただければと思います。

というところで、今回はここまで。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?