レッツ VoiceOver!
iPhone をお使いの方へ、
VoiceOver(ボイスオーバー)という機能をご存じでしょうか? iPhoneに標準搭載されている読み上げ機能です。視覚障害者向けに開発されたもので、画面を見なくてもジェスチャーを読み取ってその結果、画面上で起こっていることをすべて読み上げてくれます。音声のスピードや種類も設定できるようになってます。
※視覚障害者向けに開発されたものですが、場合によっては誰でも便利に使えます。例えば Kindle も読み上げてくれます。有料サービスのAudibleほど流暢には読んではくれませんが、ちゃんとページを渡って読んでくれますので、満員電車で画面を見る余裕すら無い時などには AirPods でKindle を聞いたり操作したりできます。
今回は今まで VoiceOver を使ったことが無い方向けに「やってみよう!」という内容です。
ちなみに VoiceOver は「設定」→「アクセシビリティ」→「VoiceOver」で ON/OFF できたり、いろいろ微調整ができるようになってます。
(VoiceOver の設定画面)
が!!!その前に。(ちょっと待った!)
まずは下準備
VoiceOver は「目が見える方の操作方法」とは違って操作方法が若干違います。読み上げるために必要な操作が中心となっているため、いつも使ってるタップやスワイプの意味が変わってきます。(とてもざっくり言うと「通常操作はだいたい1回多めにタップする感じになります」)
初めて触ってると途中で分からなくなってパニックになることがあります。ロック画面になったりすると焦ります。その時にちゃんと落ち着いて戻せる方法を先にお伝えします。
(設定画面でショートカットを選択)
「設定」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」を VoiceOver に指定します(バージョンや機種によっては「トリプルクリック」などの表現になってます)。これによって、先ほどの設定画面で ON/OFF せずとも、サイドボタンのトリプルクリック(ホームボタンがある機種はホームボタンのトリプルクリック)で、どんな状況でも ON/OFF できるようになります。はい、これでもう焦らなくて大丈夫です。試しに ON/OFF やってみましょう。
(ショートカットで VoiceOver を選択)
※他にも Siriに「VoiceOverをオフにして」という方法もあります。
ブラウザを使ってみよう
Safari でも Chrome でも何でもいいので、会社のホームページなり、自分のブログなり、このページなりを開いてみましょう。
そこでトリプルクリックで VoiceOver を ON!
最初は上部にフォーカスがある状態で「VoiceOver ON、なんちゃらかんちゃら」と読み上げると思います。
その状態で、「二本指で下方向にスワイプ」してみましょう。
順番に読み上げられると思います。
「二本指でタップ」すると止まります。
そして再び「二本指で下方向にスワイプ」してみましょう。止まった部分から再開します。こうやって操作します。
(弊社「サニーバンク」のサイトです。宣伝)
簡単な機能としては
「二本指で下方向にスワイプ」 → 現在位置から下に向かって順に読み上げられます。
「二本指でタップ」 → 読み上げを停止します。
「二本指で上方向にスワイプ」 → 最初から下に向かって順に読み上げられます。
「左右スワイプ」 → 画面の部品ごとに移動します。右で次へ、左で1つ前へ移動します。
「上下スワイプ」 → デフォルト設定では見出しにスキップします。下で次の見出しへ、上で1つ前の見出しへ移動します。ローターで設定変更可能です。
「ダブルタップ」 → リンクに止まってる状態でダブルタップすると、リンク先ページに移動します。
見えてる文字に加えて「イメージ」「見出しレベル」「リンク」「ランドマーク」などが追加されて読まれて、どういう風にページが作られているか分かると思います。
他にもたくさん機能はありますが、とりあえず最初のチャレンジとしては、ブラウザでどう読み上げられるか、自分の会社のサイトはちゃんと読み上げられるのか?読み飛ばす部分は無いか?といった点も含めて触ってみていただければと思います。
ローターやスクリーンカーテン、消音機能など細かな機能も多数ありますが、それらは上の操作になれたら調べてみてください。ネットにはゴロゴロ情報がころがってます。
慣れてくるとポケットに入れたまま操作することも。
是非一度チャレンジしてみてください。
今週木曜は GAAD
先日もnoteに書きましたが、今週の木曜日は「GAADの日」です。全国各地でアクセシビリティのイベントが開催されます。
このイベントの前に、VoiceOver を触ったことのない方は是非一度触ってみてください。アクセシビリティに興味が湧いてくると思います。また、イベントに参加していて、なんとなく分かることも増えていくと思います。
目の見えない方がどうやって iPhone を操作しているのか、どうやってブラウザを利用しているのか、ブラウザから情報が得られる時と得られない時ではどう生活が違うのか、考える機会としていただければと思います。
というところで、今回はここまで。(まとめはありません)
※次、Android版もやってみようと思います。
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