ゼミの飲み会

自転車を停めるのにお金がかかるのが理解できない今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

記念すべき6日目の日記である。今日は、ゼミのみんなで飲み会に行った話について書こうと思う。

私は関東に住む21歳一人暮らしの男である。私は3年生になった今年からゼミに所属したのだが、約7か月経っているのにコロナの影響でゼミの歓迎会は疎か、授業はオンラインとなってしまい、対面で授業をしたのも数回といった様子だった。しかし、私の住む地域では25日から飲食店が通常営業できるようになり、先生がゼミで飲み会に行こうと言い出した。私はゼミの先生を結構好いている。基本的にノリが合うし博識で話していて楽しいのである。今現在のゼミの授業はオンライン・対面どちらも選ぶことができ、来たいやつは学校へきて対面で授業を受け、面倒なやつは家で授業を受けることができる。私は普段オンラインで授業を受けているのだが、今日は飲み会に参加すべく久しぶりに学校へ出向いた。久しぶりに学校に行くことになった私は家から学校までの距離をなめており、途中で走らないと間に合わなくなってしまったが無事到着した。普通にゼミが始まり、授業をしたり発表をしたりするうちに2コマが終了した。私のゼミは4年生の先輩が2人(男1人女1人)、3年生が5人(全員男)の計7人のゼミである。今日のゼミの対面出席者は私ともう一人は3年生、そして先輩2人の計4人だった。ゼミの飲み会だというのにこの出席率はどうなのかと思ったが、それも受け入れるのが私のゼミのとてもいいところである。何せモットーが「罪と罰より、愛とユーモアを」である笑 私のゼミでは人格を否定するようなこと以外は基本的に、社会的に良くないような発言(男女差別的な意見や世間一般に対する自分の偏見とか)でも議論を深めるためにしていいこととなっている。先生は関西出身で関東に住んでいる今でもしっかり訛っているし、そこもまた話しかけやすくて私は好印象である。

我々はゼミを終えると5人で大学の最寄り駅に向かい、駅の近くの焼き肉屋で飲み会をすることとなった。私のゼミには、飲み会にあるルールがあるらしく、そのルールというのは「英単語を言ってしまったら100円罰金(漢字に変換できればOK)」というルールだという。私はおもしろそ、と思いながらそのルールが適用される合図である乾杯を行った。

話はまず、ついさっきゼミ中に盛り上がったオンラインゲームの話になった。先生が、

「〇〇君はそのさっき言ってたような電脳世界上の遊戯っていうのはどんなんが好きなの~?」

と、ここで唯一の私の同期に質問をぶつける。のっけから電動機全開である。先生はまず新入生である我々から英単語を引き出そうとしているようだ。

「そうですね、、、格闘系とか、、銃で撃ち合うやつとかですかね。」

同期が慎重に答える。先生は

「へぇ~、流行ってんねんな。あれおもろいもんな~、俺も高校時代の友達家族と日曜にうちの家族で一緒にやんねん。」

一同「へぇ~(!)」

私 「すごいですね、まず高校からって相当仲いい。」

先生「そやねん、おもろいで~。だって俺が死んだら友達の息子が俺のこと助けてくれんねんで?エモいやろ~!?」

一同「(先生に指を指す)」

先生は「ハッ!」としたようなリアクションをし、小皿に100円玉を置いた。英単語なのかは不明だが、「エモい」はアウトだったらしい。

先生「言ってもうたわ~、しかもなんとも言い難い単語で(笑)」

私 「ほんとですね~(笑)、ダサいスタートですね(笑)」

みんなが一斉にこっちを見る。そこで私も英単語を言ってしまったことに気づくのである。私は財布から、来る途中のゲーセンで両替した100円玉を取り出し、小皿に置いた。

これをきっかけにみんなの緊張感は解けて会話が弾んでいく。会話の内容は、オンライン授業は全員ミュートを外した方がいいと思うとか、先生が授業アンケートで「関西弁が鼻につく」と言われたとか、先生側からしたら普通にオンラインの方が授業大変だとか、みんなオンラインでぶっちゃけどこまで悪いことした?とか、みんなの嫌いな食べ物とか、しょうもない話をした。会話には、蹴球とか蘭国とか果実とか、普段の会話には登場しない単語が飛び交っていた。その中で、先生はとてもザコだった。

嫌いな食べ物の話になった時、先生はトマトが嫌いだったらしいが、ある日から普通に食べれるようになったという話をしだした。というのも、先生が研究か何かでオランダに1週間ほど滞在していた際に、オランダの主食であるじゃがいもに飽きてしまったらしく、その後オランダからスウェーデンに行ってすぐに入ったお店のサラダにトマトが乗っていたのだが、じゃがいもじゃなければなんでもいいと言って食べたところとてもおいしく感じたらしく、それ以来トマトが食べられるようになったらしい。

先生はこの話を1000円払ってようやく話し終えた。もう「お金払うから私の話聞いて!」状態である。

先生は私たちに気を遣っている様子もなく普通に英単語を使って話し、2,3時間飲んで最終的に小皿には10200円が集まった。正直5000円くらいは先生である。お会計は半分以上その小皿で賄うことができ、後輩である私たち3年生2人は罰金以外のお金を一銭も出さずに焼き肉屋を出た。店を出ると先生と先輩2人は電車に乗って、同期は自転車に乗って帰っていった。私は店で吸えなかったため、喫煙所に寄って一服して1駅歩いて帰った。

友達以外の人間と飲むのも割といいものである。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?