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6月社長朝礼後半 ー組織としての姿勢ー


3、共感と信頼

3-1. 共感市場とスキル市場

みんなの行動で良いなあと思ったこととして、今utena worklab.で来てくださっているメンバーの様子で気づいたこと、思ったことを気づき(ウエダ本社の日報)に書いてくれてたけど、もしウエダ本社がスキルと効率重視で、雰囲気がギスギスした会社やったら多分そんな風になってへんと思うんですよ。

"教える"という行為って手間が掛かるじゃないですか。
特に最初のうちはね。
そっちの"手間"の部分に目がいって、仕方なくやっているという感覚やったら、一緒に働く中で、その人の良い点への気づきなんて無いと思うんですよ。

それが、"ウエダ本社側として"来ていただくことで逆に学びになります、ということを気づきで書いてくれているのは素晴らしいと思うんです。

スキル勝負の世界やと、いかに短時間で大きな成果を上げたかで評価されるということになるけど、共感市場というのでは、もちろん仕事もやらなあかんけども、本来もっと見なければならない人間性的な部分を大事にしていくっていう、ウエダ本社はそっちの方に行かなあかんわけです。

3-2. 新興宗教とは違うウエダ本社の考え方

ただ、これも何回も言ってますが別に新興宗教じゃないんですよ。
ウエダ本社というのは"共感市場"の方に行こうと全員で共有しているけど、そっちに向かうと、前半で言ったような"つながり"とかがどんどん起こってくるんですよ。

さっき(前半)の話でも、厚真町から京都に帰ろうとしている直前に、どうしても紹介したい人がいるからと待っていると、それが中小企業庁の課長さんで、なぜそんな人が厚真町に来られたかというと、ゼブラ&カンパニーの阿座上さんがGOOD GOODという素晴らしい取り組みしているところがあると推薦されたからだったのですが、ここでも、信頼がなかったらわざわざ厚真町まで視察に行くなんてないと思うのです。

で、ありがたいことにまた、GOOD GOODさんが、岡村さんには会っておいてという事で、連絡くれたわけです。
それが、今回のローカルゼブラの担当部署の方々だったのが縁と言えばそうなのかも?ですが、関係性が無ければ、簡単に会えない方を逆に紹介してもらえるのですから、凄いソーシャルキャピタルですよね。
(委託先の詳細はこちら
今回のモニター事業は、取ること目的じゃなくて、こんな風に我々思い切りど真ん中にいるのに、ただ補助金狙って出していく様な所が取ったら癪にさわるので、自社でやっている事を纏めて出すだけ出そうとしたのですが、結果今採択されてたのと、今回採択された20 団体ぐらいのうち半分以上が知ってたところで、そういう意味では元々やってるところが選ばれているのが良かったと思います。

なので、ウエダ本社というのは絶対的に共感市場のところに向かっていってるし、ゼブラ云々でいくとど真ん中にいるわけで、そこで働いているみんなもそれぞれ自分の役割の中で本質的に考えられることがあるんじゃないか?ということなんです。

例えばウエダ本社がやっているオフィス領域で、僕がずっと気に入らないのは、テナントビルに入居するときに新しく間仕切りを立てて会議室作って、退去するときには現状回復として全部捨ててるけど、これっておかしくないですか?ということだったり。

こんな風に本質的なところから考えたものが、クリティカルビジネスなんやけど、本質というのは"人間"からスタートしたら利己的な考えが先行してまうので、"生物的に"とか、もっといくと"地球的に" みたいなことから考えないと出てこないんですよ。

コピー機なんて、僕はずっと言い続けてるけど絶対改革を起こせると思うんですよね。
コピー機ビジネスって独特な事があるけど、各メーカー競争している様でも、実は供給側に取って都合の良いモデルになっているから、そこを本気で崩そうとはしないんですが、世の中まだまだこんなことだらけだと思うんです。

そのやり方がこの先も、皆のためになるんだったら良いけど、人口が減っていって、以前のままでいける筈がないのに、それまでのモデルで利益を得てた人達が必死に守ろうとしているんです。

そこに対して日本は改革するような人がなかなか現れないからどんどん落ちていくわけですよ。
良し悪しは別としてイーロン・マスクみたいな人が出てきたりとかすると変わっていくんだけど、生粋の日本人ではなかなかね、、

そんな日本が、日本人の良さでやっていけるところって「共感市場」みたいなことしかないと思うんです。スキル勝負なんて根本的には勝てっこないですよ。

なので、みんながそれぞれの立場で"〇〇を取り戻す"ということを考えてみてもらうと、意外と何かが見えてくるんじゃないかなと思います。

4、組織の文化

4-1. 堀場製作所の研修施設

 毎月行っているクオリア経営者塾で先週1 泊 2 日の合宿研修があって、堀場製作所の滋賀県朽木というところの研修施設に、経営者ばかり20 人ぐらいで行ってきました。
以前堀場雅夫さんがご存命の時にも一度行ってるんですけども、 30 年近く前にできてる施設なんですけど本当に素晴らしい施設です。

その時から考えておられて本当にすごいなぁと思うのは、その研修施設で一番こだわっているというのは1 階の暖炉ということで、今でこそ、ワークショップだとかファシリテーションにおいて、キャンプファイヤーとか暖炉など、火を囲んでみたいなことが対話において重要と言われてたりするんですけど、30 年ぐらい前からそこが一番大事ということで暖炉にめちゃくちゃお金かけたということなんです。
で、その周りにバーカウンターがあって、お酒とかは全部飲み放題。

座学だけではアカン!と、よく堀場最高顧問は仰ってましたが、その座学の後、夜みんなで酒を酌み交わしながら談論風発でやる事が一番の研修になるんだということなんですね。

そして面白いのが、その雰囲気にはこだわった施設で、規律は厳しいところで、下の画像であるように、全員ベッドメイキングをして帰らなあかんのですね。

全部部屋は個室なんやけど、部屋に鍵はなくてトイレと風呂は共有なんですね。

お金かけすぎたからっていうことは裏話で言われてましたけども、ただ堀場製作所の取引先だとか社員あるいは仕入れ先などでも、世界中からここに来て研修をやるのだけれど、どこの国の人であろうと相手がどんな社長であろうと全員ここに泊まるんですよ。

トイレも共有、洗面所も共有で、この部屋の机のところには写真付きでベッドメイキングのやり方が書いてあって、それをチェックシートで、シーツの中心の線がベッドの真ん中に来てますか?とか、シーツの折り曲げ方はこのようになってますか? とか、ベッドの半分の位置で入れられてますかとか、枕カバーの入れ込みは内側に入ってますか?とかめちゃくちゃ細かいこと20項目をチェックしないとダメで、これを全員がやるんです。

更に、次の日に全部チェックして、ダメな人の名前も公表します、ということを言われるわけですよ、堀場さんの担当の社員さんに。
で、流石にそれは冗談やと思ってたら、ほんまに次の日チェックして、できてなかった人(皆、どこかの社長)の名前を発表されていて、そこまでの徹底ぶりに感心しました。

外国人であれ社長であれ関係なく、皆これやらされてるんですよ、有りえへんでしょ?
でも最終的に、こういうことを含んだ堀場製作所の文化を皆気に入ってくれて、堀場とやろう!とファンになってくれるとのことで、なるほどねえと思いました。

4-2. 美しい会社

堀場製作所さんって精密な計測器とかバリバリの製造業ですよね。
しかも半導体だとか、今自動車も電気から水素からというところに向けての、最先端の技術をやってられるような世界にも名だたる形でやっていかれているこれだけの規模感で、我々が思う良い会社の風土づくり、文化形成を徹底してやっておられる、実現されているという意味で最高峰だと思いますね。

そういうところが、なんかかっこいいよなと思うんですよ、僕的にはね。
よく感じる"美"みたいな。
美しさって別になんか、容姿端麗とかそういうそういうことではないですよね。
施設もめちゃくちゃ金かかっててすごいよ、センスいいよとか、でもそこの中のオペレーションが全然うまくいってなかったら美しくないですよね。
外形的なこともしっかりやりながら、ビシビシにこういう自分とこの文化とかを大切にしてるっていう所が、やっぱり美しいよなーって。

僕はやっぱりそんな会社を目指したいですよね。
うちの会社はまだまだ、楽しくとか明るくというのはやってるんだけど、なんかビシッとした厳しさとかそういうところはやっぱり甘くて。
そういうのを何とかしたいよなあとかね、思うんですよ。

ここでも何度か話してるけど、伊那食品さんは新人が入った時に、 一週間朝のラジオ体操の研修をするんですよ。ラジオ体操の指導ですよ!
指先まで伸ばしてっていうことを一週間徹底的にやるわけです。
そこから始まり、朝の挨拶も徹底的にきれいにする、それを徹底することっていうことが文化になっている。

ウエダ本社でいうと、そこのところがダラーっとしてしまっていて、でも誰も何も言わない、咎めない。
言うとまたなんかちょっと変な感じになるし、とかっていうのはレベルがね、やっぱりまだまだ低いというかアマチュア集団ですよ。
プロ集団になると、やっぱり良くないことは良くない、シーツの折り目はこうしてください、それがルールでうちはこれでやってるんだから、これが出来なければ相手が社長であっても名前公表しますと、ビシッとやるんです。

だからそういうことでKES SR、KES委員会もやってますが、本質的に理解してやっているでしょうか?

以前挨拶のやり方を決めましたよね。
おはようございますって言って、しっかり言い終わってからお辞儀しましょうって。
それをその後にウエダ本社に入社してきた人に伝えただろうか?
で、今ちゃんとそんな風にやってるだろうか、やってないですよね?
例えば、立ち方一つちゃんと徹底してやりましょうとか、KESでいっぱいやることある、やることだらけですね。

そこも改めて、考えてほしいんですね。
で、考えていくためには、いろんな話をしましたけど、〇〇を取り戻すってことだったりとか、共感市場において生きていく中でどうしていくか?だったり、
その中で、さっきの堀場さんの話でいくと文化をつくっていこうと。
こんなん、うちなんて30 人の会社やから、やろうと思ったらもう一瞬でできてしまうんですよ、本当はね。

堀場さんとこみたいに何千人、海外含めてもう 1万人でも、徹底してやったはるからすごいですよね。それもやらされ感でやってるわけじゃない。
堀場としてはこうなんだ、ホリバリアンとしてはこうあるべきじゃないか?と、みんな考えたはるんですよ。

そういう形に向けてやっていきたいと思うので、いろいろ言いましたが、まずは、それぞれで〇〇を取り戻すということを考えてもらいたいと思います。
よろしくお願いします。

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