【資格】「一次試験『中小企業経営・政策』の勉強法」中小企業診断士に独学で合格するための効果的な勉強法まとめ
▶中小企業診断士「一次試験の合格戦略」
まず、一次試験を受験する前には、試験制度、合格率、自分の現在の実力値を把握し、合格に向けた戦略を立てる必要があります。
一次試験の合格戦略については、以下の記事をご参考ください。
▶『中小企業経営・中小企業政策』の特徴
●試験制度上の位置づけ
『中小企業経営・中小企業政策』は「一次試験のみ（ただし、中小企業が抱える問題・課題という意味では二次試験にも関連する）」で「暗記中心」の科目になりますので、早めに科目合格をしておきたい科目です。
●科目合格率
2016～2020年度の５年間の科目ごとの合格率を見ると、『中小企業経営・中小企業政策』は平均合格率が13.7％と７科目の中では難しい部類の科目です。
これは端的に言うと「勉強していないと、暗記していないと点が取れない」ということに尽きると思います。
●勉強時間を短縮する専攻・業務・資格
この科目では、『中小企業白書』に書かれている数字や施策・制度等が細かく問われますが、普段、仕事等で『中小企業白書』を読む機会がある方はそれほど多くないと思われますので、過去の「専攻」「業務」「資格」に影響される部分は少ない（＝スタートラインは全員同じ）と言えると思います。
●必要な勉強時間
この科目だけは、勉強開始前に一度過去問をやっても、知識量が足らず、それほど点数は取れないと思います。
科目合格レベルには、３０～５０時間の学習時間（目安）が必要となり、純粋に勉強量が点数に比例する科目だと言えます。
▶独学に役に立つテキスト・過去問・問題集・参考書・勉強方法
(0) ここだけは注意
まず注意点として、古本屋やフリマアプリ等で参考書を購入する場合もあるかも知れませんが、中小企業を取り巻く環境や、中小企業白書の数字、法令や施策の内容は毎年変わっていきますので、最新版の参考書を購入するようにしてください。でないと、古い、間違った情報を覚えてしまうことになってしまいますので、注意してください。
(1) ★★★★★『特訓問題集〈1〉中小企業経営・政策 中小企業白書 〈2〉中小企業経営・政策 中小企業施策 (2022年版TBC中小企業診断士試験シリーズ) 』
●もし参考書を１種類だけ買うとしたら、間違いなくTBCのテキストを購入するのが良いと思います。注意点としては「<1> 白書」「<2> 施策」の２冊に分かれているので、両方購入する必要があることと、単純にテキスト代が２倍かかってしまうということぐらいです。
●この本の特徴は「テキスト」「過去問」「動画講義」がすべてそろっており、独学に非常に向いています。
●動画講義は「早稲田出版」の公式チャンネルに公開されていますが、この科目に限っては、特に動画を見る必要はないのではないかと思います。なぜなら、書いてあることが難しいというわけではないからです。ただ、耳から音声で学習する方が覚えやすいという方については、動画講義を活用するのも一案だと思います。
(2) ★★★★☆『中小企業診断士試験 過去問完全マスター 7 中小企業経営・政策』
●『中小企業経営・中小企業政策』は、最新の情勢、数値、法令、施策の内容が出題されるため、他の科目に比べて過去問による試験対策が難しい科目だと思われます。
●それでも、過去問対策をしっかりやりたい場合は、同友館の「過去問完全マスター」シリーズがおススメです。
●過去の問題が、分野（論点）別に、重要度（A、B、C）別に掲載されていますので、「まず１周目はA問題を中心にやろう！」といった勉強方法が可能です。
●解答・解説も、問題のすぐ後ろに掲載されており、解説も最新の情報に更新され、適度な量が記載されていますので、独学で学習しやすいと思います。
(3) ★★★★☆『中小企業診断士 最速合格 要点整理ポケットブック 第1次試験2日目 2022年度』
●中小企業診断士のスクールで有名なTACが出版している要点だけをまとめたポケットブックです。
●一次試験２日目に実施される『経営法務』『経営情報システム』『中小企業経営・中小企業政策』の３科目がすべて掲載されていますので、試験直前の総まとめ・総チェックにおススメです。
(4) ★★★☆☆『中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト (7) 中小企業経営・中小企業政策 2022年度』
●中小企業診断士のスクールで有名なTACが出版しているテキストです。
●内容はしっかりしていると思うのですが、独学の場合は、動画解説がついているTBCの参考書の方が良いと思います。
(5) ★★★☆☆『中小企業診断士 最速合格のための スピード問題集 (7) 中小企業経営・中小企業政策 2022年度』
●中小企業診断士のスクールで有名なTACが出版しているオリジナル問題集です。
●TACのテキストの基礎的な内容を理解できているかという観点では有効だと思うのですが、問題のレベルが過去問よりやさしめなので、独学の場合は、動画解説がついているTBCの参考書の方が良いと思います。
(6) ★★★☆☆『中小企業診断士 最短合格のための 第1次試験過去問題集 (7) 中小企業経営・中小企業政策 2022年度』
●中小企業診断士のスクールで有名なTACが出版している過去問題集です。
●過去5年分の過去問が、年度別に問題順に掲載されていますが、分野（論点）別に、重要度（A、B、C）別に掲載されているわけではないので、独学の場合は、同友館の「過去問完全マスター」シリーズの方が良いと思います。
(7) ★★☆☆☆『中小企業白書』
中小企業診断士の一次試験の勉強のために『中小企業白書』を読む必要はなく、そのような余裕時間があれば、ほかの科目の勉強時間に回した方がいいのでないかと思います。
それでも『中小企業白書』を読んで、より造詣を深めたい方は、以下に掲載されていますのでご参考ください。
なお、必ずしも最新の中小企業白書を読んでいればよいというわけではないので、「何年度の中小企業白書が出題対象になるのか」は確認しておいた方が良いと思います。
以上です。
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