見出し画像

ストーリーメインのゲーム実況配信を観ることの是非を考える

ゲーム実況配信は、今ではゲーム産業・文化に必要不可欠なものとなっています。
対戦(格闘・ストラテジー系)のゲームを競うe-sportsなどは現在でも大人気ですし、今後の発展が確実視されています。
そう遠くない将来にプロスポーツと肩をならべる存在になるでしょう。

しかし、一方でe-sportsではないストーリー重視のゲームを実況配信で見ることは少しモヤモヤするものがあります。

 そもそも見ていいのか?
 SNSなどで人に薦めていいものか?

と感じてしまいます。

その原因を考えてみると、以下の3つの視点があると感じてます。

 「その動画は合法なのか?違法なのか?」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       
 「そのゲームを作ったクリエイターはどう感じているのか?」
 「そのゲームは自分でプレイした方が面白いのか?」

「その動画は合法なのか?違法なのか?」  

海外のゲーム会社は合法な場合が多いです。日本のゲーム会社は明確化していない、明確にしている(OK、NG)
明確化されてない場合はNGのケースが多いようです。
例えば任天堂はOKです、ただし著作権は任天堂だけのものに限ります。 
海外のゲーム会社の場合、台湾のゲーム「返校」の実況配信はOKです。

If you want to share our game’s footage (e.g. a review or “Let’s Play” on Youtube/Twitch etc.) Feel free to do so. You are welcome to add your voice-over commentary. You can find additional supporting and useful materials in our presskit.
あなたが私たちのゲームの映像を共有したい場合(例:レビューやYoutube/Twitchなどでの「Let's Play」)ご自由にどうぞ。あなたの声による解説を加えるのも歓迎です。私たちのプレスキットには、その他のサポートや役に立つ資料が掲載されています。

とあります。
実際、「鬼滅の刃」の炭治郎を担当した人気声優「花江夏樹」さんが声優仲間の「小野賢章」さんと実況配信した動画が大人気になっています(2021年5月16時点で169万回再生)。
この動画は二人の掛け合いが面白く、元々のゲーム自体も名作ですが、更に面白いものとなっています。
「返校」は後日譚がNetflixドラマ化、映画が台湾で大ヒット(日本では2021年7月に公開予定)なので、ゲーム好き以外の方も興味がある方は観てみるといいでしょう。

日本のゲーム会社はそれぞれです。
 ダンガンロンパ 1章のみOK
 デスカムトルー 全面禁止
 任天堂 バディミッションBOND 体験版の実況配信をVTuberに依頼 (OKそうだけど?)
 ドラゴンクエスト 実況OK

「そのゲームを作ったクリエイターはどう感じているのか?」

会社がOKでも、それを作ったクリエイターがどう思っているかは分かりません。twitterやインタビューでの発言から判断するしかありません。いくら合法でもクリエイターが嫌がっていることはしたくありません。
上の例だと「ダンガンロンパ」「デスカムトルー」は小高和剛さんというクリエイターが作っているのですが、実況配信されることを嫌がっているように感じます。なので、彼の作品の実況配信がされていても見ないようにしています。

「そのゲームは自分でプレイした方が面白いのか?」

自分でゲームをフレイした方が面白いのか?実況配信を見た方が面白いのか?はゲームと観る人によって違ってくるように思います。僕の場合はストーリー以外の要素が楽しいゲームの場合は自分でプレイした方が面白いと感じます。
例えばリターン オブ ジ オブラ・ディン は謎解きが面白かったので自分でプレイした方が良いです。

また、ストーリーが分岐するゲームも自分でプレイしたい。以前紹介した「グノーシア」などがあたります。

一方で実況配信を観てみたいのは2つ。
1つはゲームをプレイするのが面倒なばあい。僕は「Suda51」さんのゲーム「シルバー事件」「Killer 7」などのストーリーが好きなのですが、もう一回プレイするのは面倒に感じてしまう。
実況配信なら手軽に楽しめると思う。しかし、彼のゲームは実況配信が許可されているか不明なので注意が必要です。

もう一つは、実況配信者が面白い場合。これは前記の「返校」があたります。ゲームそのものも面白かったけど、花江夏樹さんの実況も面白かった。このゲームは実は未プレイなのですがきっと自分でプレイするより楽しかったと思います。

ゲームを買わずに無料で実況動画だけ観るのはどうなの?という話になると思いますが、映画を無料でテレビ公開するのと同じ感覚なのかもしれません。いつの間にかインターネット動画はそういうレベルまで到達したようです。

ゲームの実況動画の法整備やマーケティング戦略などは今後も洗練化されていくと思います。
現時点ではゲーム会社が許可をしているゲームに限り、動画を観るのも、SNSなどで「面白かった」ということもありだと思います。

以前から興味があった「Hotline Miami」というゲームの配信元のDevolver Digitalは実況配信に肯定的な声明をしているので、観てみたいと思います。(このゲームは難易度が高いので、自分でプレイするのが億劫)





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?