風野灯織 というアイドル　その１

[はじめに]

この記事は，風野灯織というアイドルについての深い考察などではなく，オタクが淡々と灯織のコミュについて感想を述べた記事になります．

気持ちの整理を行い，記憶に残しておきたいという思いから，本記事を執筆するに至りました．

当方，灯織のコミュはほとんど見たことがないからスタートし，全てのコミュを読み終えた状態で記事を書いています．灯織についてとても知見のある方であれば，何を今さら... という内容ばかりなのでご了承ください．

さて，灯織のコミュを一から見直そうと思ったきっかけは，灯織のソロ曲「スローモーション」のフルを3rdライブで現地で初めて聴いたときです．

見守っていてくれたんだよね
最初から　ずっとずっと
だから私は来られたんだ　ここまで
　　　
　　　　　　　　　　　スローモーションの 歌詞より

この曲が世に出たとき，しばしば「灯織の成長」というワードを耳にすることがありました．悔しいことに僕はこの話題についていくことができませんでした．
なぜなら，灯織に関連するコミュをあまり読みこんでいなかったからです．グレフェスなんてやってる場合じゃない．

な、何もそこまで大袈裟な...（汗）

イエス・ユア・マジェスティ

というわけで，今回は「灯織の成長」という観点から
コミュの感想を書いていこうと思います．その１（本記事）では，1人のアイドル 風野灯織に焦点を当てて感想を書いていこうと思います．その２では，イルミネにおける風野灯織に焦点を当て感想を書いていく予定です．

※以下コミュのネタバレを含みます

1. 【W.I.N.G.】 / 【柔らかな微笑み】　
       実装日:2018/04/24

W.I.N.G. のコミュは初期のpSSRカード【柔らかな微笑み】のアイドルコミュと密接に関係しているコミュでしたね．

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灯織さん？？
聞いてはいましたが，超がつくほど真面目で不器用キャラだったとは.名古屋公演の帰りの新幹線で泣きながら見てました（知らんがな）

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W.I.N.G.を通じた灯織の成長 = 「何かを好きになること」だったんですね．そして，自分でさえも嫌いな灯織は最初から自分のことを好きになりたかったんだ と気付くことができました．

ストイックで真面目で，不器用だけどそれでも一生懸命．今の灯織に対する率直な印象です．成長という観点で灯織を見てきましたが，初期灯織のコミュでは，「何をどう成長したか」がとてもわかりやすく描かれていて頭の整理がしやすかったです．

うーんウチの社長、手厳しいw

2. 【手作りの心遣い】　
　　実装日:2018/04/26

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灯織の身体を心配するPですが，今度は灯織に身体を心配され弁当を作ってもらうという内容．灯織はどうやら料理ができるとのこと．しかし，それを料理が得意とは言わず，慣れているだけと言うのも灯織らしいですね．

Trueの内容を見る限り，灯織の成長の話というよりは
W.I.N.G.優勝後の後日談みたいな位置付けでしょうか．

中身が偏っていると自覚しながら，先日聞いたPの好きなものを片っ端から弁当に入れてくるあたり灯織は結構尽くす人なのかなと思いました．

3. 【淡雪の戯れ】　実装日:2018/11/30

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【柔らかな微笑み】のコミュでもありましたが，
灯織はもともと，仕事を楽しむという感覚がわからず
仕事を楽しそうにしてはいけない という考えを持つアイドルでした．そんな灯織に対し，好きな場所を聞くと楽しそうに話し始める灯織．好きって気持ちを表現している人の方が魅力的に見えるというPのアドバイスを実行するという内容です．

【淡雪の戯れ】の灯織の成長 = 「楽しく仕事をするようになる」だと思いました．また，楽しむだけでなく，楽しい気持ちが誰かに伝わることが嬉しいということに気付くことができました．

僕は，最近の灯織が見せる一面しか知らなかったので
昔の灯織を見ているだけで涙が止まらない。。。

ところで，最近の灯織が見せる一面と言いましたが

とか

のような表情豊かなアイドルという印象がどうしても強かったので，真面目で不器用という一面が知れて大変満足です．

4. 【マフラー直して、心は解けて】　
　 実装日:2018/12/26

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電車の遅延で，仕事の待ち合わせに遅れ
急いで現れたPのマフラーを治してあげるコミュ．
普段は注意深くない灯織がどうして今日は注意深いんでしょう．

一つ前のコミュで，凍結した路面で転ぶ灯織が描かれますが，結構派手に転んだことを指摘すると，拗ねた様子を見せる灯織．これを受けて，もう少し普段から身の回りを注意深くしなきゃと意識し始めたのかなと解釈しました．

また，カード名にもある「心は解けて」 とあるように
無意識のうちに，Pのマフラーを直すという一見恥ずかしいことをやってしまうことから，Pへの信頼もかなり強いものになっている気がします．

5. 【伸ばす手に乗せるのは】　
　実装日:2019/04/01

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

あ、ぁぁあぁ....？？？

........ハッ　ここは...？？

ひ、灯織！？
どうしてここに...？

灯織「でも、私ひとりじゃ、きっと今みたいに

　　　数歩しか••••••少ししか先に進めません

　　　••••••！」

　　　だから••••••

　　　---------♪ W.I.N.G.決勝後のBGM---------

　　　これからも、私の隣で••••••

　　　一緒に歩んでください、プロデューサー

　　　もし私が先に行くことがあっても、こうやって

　　　絶対に••••••　　　

　　　絶対に待ってますから••••••」

シャニマス ガシャ演出部門の第１位を勝ち取っただけありますね．当時気になって演出を見た時，柔らかな微笑みとの対比演出で鳥肌が立ちました．当時の灯織Pがどういう反応をするのかとても気になります．

灯織は，何かを達成したり，成長を実感した時に，決して現状に満足せず，「これからも隣で見守っていてください」なんてセリフを投げかけてくるんです．

僕がシャニマスを知ったのは1stライブのLVがきっかけだったので，この灯織を当時リアルタイムで見ることは決してなかったでしょう．後悔よりも，出会えたこと・気づけたことに今は感謝．

さて，Trueの演出にばかり目を向けてしまいましたがコミュ全体にも触れていきたいと思います．内容としては，前半部分はエイプリルフールネタにも触れつつ，灯織が口にしたことが，そのまま実現してしまうと言う内容です．

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後半パートでは，単身赴任している父が一時的に帰ってくるため，せっかくなので父に対して何かできないかを考えるという内容．灯織は隠し事をするのが苦手だという自覚もあり，Pにどうすればいいか相談する．ちなみに，嘘をついたり隠し事をするのが苦手で不器用な灯織の方が好きです（唐突）．灯織の父に関する話はこれまであまり見たことがなかったのですが，このやりとりだけで灯織の家庭環境や育ちの良さが読み取れます．

また，相談に乗ってもらったお礼としてPにボールペンをプレゼントする内容も．灯織はやっぱり尽くす女の子のようですね（確信）．

6. 【落下予測地点】　実装日:2019/08/09

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運動系の仕事のオファーが自分にきたものではないといち早く察する灯織．自分よりも向いている人がいる という灯織らしい合理的な考えだと思います．灯織も十分運動神経が良く，アピールポイントにしてほしいというのがPの見解．

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選択肢によっては，この仕事を通じて，灯織自信が気づいていない強みを，見つけようとする内容も．

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灯織は，頭で先に考え過ぎてしまう傾向が強いです．
色々試してみるもリハーサル最中にプールへ落ちてしまいます．このコミュから，灯織は困難な壁にぶち当たった時に燃え上がるタイプだということがわかります．また，【淡雪の戯れ】の一件もあって仕事を楽しんでいますね．

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コミュでは明言されていませんがこのコミュを通じた灯織の成長 = 「Pに対する信頼の強化」だと思いました．


途中，灯織が困難に対し熱くなるという一面が描かれていましたが，これは成長というよりかはもともと灯織ってこういう性格なのかなと思います．最初はこの仕事は自分より向いている人がいると思っていた灯織ですが，仕事をやってみた結果，全てが自分のためになっており，それは全てPが自分のことを考えてくれているからだと．そんな風にPへの信頼が全面的に押し出された内容のように感じました．

お、そうだろ？？？

7. 【清閑に息をひそめて】　実装日:2020/01/20

個人的には，灯織らしさ全開のコミュで大好きです．
前半暗め，後半明るめな内容になっています．

コミュのタイトルも統一感があっていいですね．

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初っ端から，灯織の様子が少しおかしいですね．
何か悩みがあるのでしょうか．
「余裕がなくても仕事は減らしたくない 」
そんな風に無理している人を前に何もできないなんて拷問でしょうか？

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２つ目のコミュでも悩んでいる様子は変わらない灯織．
文面だけ見ると，今の灯織には次の目標が決まってないのかな なんて思いました．アイドルとして成長したいとは思うものの，具体的な目標が決まっていないことにずっと悩み続けているように，セリフから感じました．

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やっと悩みがあることを打ち明けてくれたぁぁ！！
って思ってたんですけど，このカードのコミュで
悩みの内容について触れられることはありませんでした．あれ...もしやもう解決してしまったとか？？
個人的には，続きに当たるカードやイベントがくるのかなって思ってたんですけど，このカードが実装されてから1年以上経ってるんですよね...。もう少しだけ、待っていてと言われたから待ちます．何やらG.R.A.D.と関係があるとかないとか（後述）

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前半２枚のセリフは，昔の灯織が言ってそうなセリフですね．ただ，あの頃とは違います．もう７枚目のpカードになりますが，灯織がアイドルになってからずっと
一緒に走り続けてくれたPは，やはり灯織にとって特別なのでしょう．

このカード、少し気になったのはカードのアイコンが
なぜか鏡に映った灯織なんですよね．

あと，「せんり」というタイトルですがG.R.A.D.でも同じ「千里」という使い方をされていたので読んでみたのですが，「せんり」と「千里」で同じような文面が使われていることがわかりました．この辺の話はG.R.A.D. の感想の方で深掘りできたらと思います．

8. 【G.R.A.D.】 　実装日:2020/5/13

左: G.R.A.D. 　 右:清閑に息をひそめて

あれ、これ対になってない...？
と思ってコミュを見てみましたが、既視感のあるシーンがいくつかありました．

【G.R.A.D.】そこには千里の距離があるよう（2番目コミュ）と【清閑に息をひそめて】ひとり（1番目コミュ）で，上記のテキストが同じ使われ方をしているように見えました．

ただ，他のコミュでは内容も違っておりこの２つの関係性については正直なところわかりません．

他にも

明かりがさすほうへ　の１シーンで風野灯織は自分にとって理想のアイドルとはなんぞやと言う非常に大きな壁にぶつかります．

ただ，このシーン　「せんり」のコミュであった
行き先がはっきりしてない... という下りと似ているようにも感じます（画像右）．

「今、風野灯織になる」 では思い悩む灯織を見かねて
Pが灯織に悩みがないか聞いてしまいます．「ひおり」では灯織が自分から悩みを打ち明けていたのでここでは正反対の内容となっています．

もし仮に，清閑に息をひそめての灯織と G.R.A.D.の灯織に何かしらの関係があるとすれば，清閑に息をひそめてのイラストも見方が少し変わってきて面白いと思いました．カードのアイコンが，鏡に映った灯織である理由がこのあたりに潜んでいたら面白いですね．

さて，比較は一旦ここまでにして，風野灯織にとって理想のアイドルとはなんぞや という命題に迫ろうと思います．

灯織の悩みを解決すべく「283プロとは関係のないアイドルのステージを見にいこう　きっと灯織の役に立つから 」と提案するプロデューサー．

そこでステージを見た灯織はなりたい理想のアイドル像を思い出します．

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「誰かを笑顔にしたい．」

これは１枚目のp-SSRカード、柔らかな微笑み　で灯織が言っていた内容ですね．

灯織はなぜ，こんなに大事なことを忘れていただのでしょうか

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それは，灯織がアイドルになって，アイドルについて研究し，アイドルにとって必要なことを必死に追い求めるあまり忘れてしまっていたと解釈しました．

Trueは、灯織に憧れてアイドルを始めた人からのファンレターを読んで今までやってきたことが，間違いではなかったことを認識する内容．かつて学園祭で憧れたアイドル とは逆に今度は自分が憧れの対象となります．

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W.I.N.G. を優勝した頃は、少しずつ自分を好きになれていると言っていた灯織．
そして，G.R.A.D.を優勝した灯織は 自分のことを少しだけ肯定することができました．G.R.A.D. を通じた灯織の成長ですね．

9. 【インビジブルタイム】　実装日:2020/10/12

先日受けた山歩きロケの下見に出かけるところから始まるコミュ．他のスタッフさん達に迷惑をかけないよう，あらかじめ下見をしようという真面目な灯織節が炸裂してますね．

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失礼しました．
こちらは登山ではなく渡橋ですね．

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Trueでは，灯織にとって衣装とは　
という話が描かれています．
　 衣装を着ると　自分じゃない自分になれる気がする
⇨ 衣装を着ると　いつもより少し自信を持っている自分になれる気がする

それにしても，灯織はいつも自分のことを
的確に分析していますね...。

10. 【黒百合駅で待ち合わせ】　実装日:2021/01/22

灯織がドラマで幽霊の役を演じているシーンから始まるコミュ．早速監督からのダメ出しが入ります．

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演じる役柄について，灯織自身は理解しているつもりですが，どうやらその理解が間違っていると監督に見破られる．それを受けて，もう一度自分の役柄と向き合うことに．

結果，ドラマの収録は成功に終わりましたが，灯織がどういう思考で役柄と向き合ったかが，丁寧に記されていて灯織の考えを知るにはとてもいいコミュだなと思いました．

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灯織は，幽霊を自分（人間）とは違うものだと思ってしまっていました．自分とは違うものだから，調べて理解した気になっていた．役柄と向き合うとは，役になりきる/憑依することであり，幽霊と自分を重ねることで灯織は役に憑依することができました．誰かに一緒にいてほしい、その一心で友人や迷い込んだ人を連れて行こうとする．そんな幽霊に．

スローモーションの歌詞を
コミュに持ってくるのやめてください

[おわりに]

冒頭で灯織を推さない　と言ったな？
あれは嘘だ。
その２へ続く

書いているうちに，灯織沼から抜けられなくなりました。
風野灯織 というアイドル　その１｜バロムP #note https://t.co/sFERYqfJOY

— バロムP🎥 (@uduki1028) May 8, 2021