まだ失われていない時を求めて
二〇一八年の夏に「新宿メロドラマ」という本をつくった。
同名のブログから自選したエントリーを収録したブログ本だった。四年前だからいま思えばそれほど昔のことでもなくて驚くのだが、それはもちろんここ二年の人類社会がべらぼうに忙しかったことの裏返しだ。
ところで主語を「人類社会」にして怒られないケースはめずらしいが、これはそのひとつだと思う。
「新宿メロドラマ」は、ずっと言っているようにそれ自体が「何かのあとがき」で(それが何のあとがきかを僕自身はもちろん分かっているのだけど)、