流変

「流変」

わたしは詩で、だからこそ詩がひつよう。わたしは詩で、だからこそ詩を書くことがひつよう。わたしは生き物で、だからこそ詩を、わたしはおそらくは人間で、だからこそ毎瞬ごとに詩を取り込み、詩を吐き出す必要がある。
なぜならわたしは詩で、なぜならわたしは生き物で、おそらくは人間で、あるから。
詩は空気。取り込み吐き出す必要。そうでなければ窒息。おんなというものに、窒息しそうになりそうだからこそ必要。今ひつよう。脱毛しなければと思い始めたら詩はすでに欠乏。料理が出来なくては、あと数キロ痩せなければ、口をつぐまなければ、と人形になり始めたらただちに充填する必要があるだろう、詩を。詩は読むことでも、書くことでも充填できるが人形になり始めた身体には書くことがひつよう。これはわたしに言っているし愛しいあなたたちにも言っているのだ。書くことでただちに補わなければ。
なぜならわたしたちは詩で、うつくしい細胞の結晶で、一瞬一瞬流変し、本来だれにも捕まえることのできないのだから。
わたしたちは詩、詩は空気、わたしたちは流れる、わたしたちはどの瞬間も、だれからも、捕まえられないために流れる。

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