オリンピック(その2):メダル数の推移と中国選手の年俸
前編(その1)では、メダル獲得国Top15の推移をざっと見てきましたので、ここでは具体的に中国と日本に着目してみていきたいと思います。
記事の後半では、トップアスリートの年収や、スカウトの仕組みについてもお話しします。
2.「メダル獲得国(Top15)の推移」から見えてくること
その1で見た、夏季オリンピックにおけるメダル獲得数の推移でわかるのは、
(1)金メダル数の「順位」に着目
・金メダル数の「順位」では、1992年以降常に「トップ4」に入っています。
・金メダルの数で中国が1位になったのは、過去2回(2021年@東京、2008年@北京)
・1992年以降、金メダルの数で見ると、(実は)中国はトップ4以内に、常に位置していること。
(2)金メダルの「数」に注目
・金メダルの「数」を見ると、2000年以降増えています。
・1992年@バルセロナ、1996年@アトランタ:米国の半分〜1/3
・2000年@シドニー以降:米国に肉薄、2度の五輪で米国を超える(※2016年@リオを除く)
(3)銀・銅メダルも含めたメダルの「総数」に注目
・メダルの「総数」を見ると、2008年以降かなり増えています。
・1992年@バルセロナから、2004年@アトランタまで:米国の50〜60%
・2008年@北京:米国の約90%
・2012年@ロンドン:米国の約90%
・2016年@リオ:米国の約60%
・2021年@東京:米国の約80%
3.日本のメダル推移
・金メダルの数がTop15に初めて入ったのは、2000年@シドニーからです。
・シドニー後、日本は順調にメダルの数を増やしています(15位→5位→8位→位→11位→6位→3位)。
・人口比で見れば、日本は欧州各国の2〜10倍なので、もう少し取れても良いのかなとは思います。
4.中国のトップレベル選手の年俸
・中国のトップアスリートの代表として、「馬龍」という卓球選手がいます。(参考:wikiの馬龍)
・この選手の年収について、中国検索サイトの記事によると、
①毎年の基本給:300万人民元(約5000万日本円)
②試合のボーナスや広告塔としての給料を含めた年収:1000万人民元(約1億7000万円日本円)
と、年俸はかなりの高給になることがわかります。
(参考:百度の記事)再加上国乒对于乒乓球运动员的薪水有着十分明确的规定,在规定中像马龙这样的特级运动员①每年能拿到3百万左右的薪水,在加上他在世界赛场中打出了很多次的世界冠军从而得到了比较高的名气,更是让不少代言商找上了这位国乒中的队长,马龙一年的收入不仅包括平常国乒开出的工资,还有各种各样的比赛奖金以及代言费,②所以说马龙的年收入差不多在1000万左右。
5.考察
・中国は人口が多いこともあり、もともと夏季オリンピックのメダル数は多く、常にトップ4には入っていました。
・しかし、1990年代のメダルの「数」は、アメリカに遠く及びませんでしたが、
・金メダルの「数」は2000年以降増えており、銀・銅も含めた「数」は2008年以降米国に肉薄しています。
・このことから、中国のアスリートは多くの競技で増えていて、裾野も広がっているのではないでしょうか。
6.(おまけ)水泳女子・飛び込みの金メダリスト全紅嬋選手(14)〜地方でスカウトされた話〜
全紅嬋選手は中国のメディアでも取り上げられているのですが、彼女はすごい地方の出身(広東省湛江市)で、勉強が苦手で運動するようになったそうです。
彼女のお母さんは病気で入院しており、インタビューでは、「(今回の報酬は)お母さんの入院代にあてたい、今食べたいものはお菓子」と答えていました。
彼女は、たまたま街を訪れたスカウトに認められて、オリンピックに出たようです。
オリンピックのスカウトが彼女のような地方にも入っていって声を掛ける仕組みがあるというのは、中国の育成システムもなかなかのもんだなと思いました。
本日もありがとうございました。谢谢再见!
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