#3オトズレ
コロナ禍での新しい取り組みとしてオンラインセッションを試みた。これが非常に難しい。音楽に音ずれは致命的なものだ。
グローバルスタンダードと日本にはずれがある。四月入学と海外との九月入学のずれは解消されるべきと議論されてきた。無駄な五か月間が生まれてしまうからだ。9月入学となれば多くの国々と学年の接続がスムーズになるため、学生が留学しやすくなる可能性が高い。
しかし、ずれが無駄とは限らない。互いにミュートして、動きのニュアンスのみで合わせる新たな形のセッションが生まれた。音ずれがない状況では決して生まれなかった。無駄だと思われる時間は準備期間として、資金の準備、語学力向上などの有効な時間にできる。こちらのずれは果たして是正されるべき
だろうか。このずれがあるからこそ生まれるものもある。
ずれを無理に正そうとすれば、曲は崩壊してしまう。それが生み出す独自性に目を向けるべきだ。ずれは欠点とは限らない。
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