バッタ真っ二つ

バッタに赤い血なんか存在しない、私の記憶上。それはいつか見た夢が、引き出しの中に一応ながら仕舞われていて、それがいつかデジャブとしてちょろっと顔を覗かしてるかもしれない、また、確実にそこに存在していた靄のかかった私だけの、私だけしか知らない、事実かもしれない。

月経の知らなかった頃にだが、昆虫を分断する経験は済ませてある。人間と同じ色の血液を流した昆虫を見つけて、なんとか親近感をと、なんとか仲間意識をと、友達探しとして試す度、友達を失ってしまう、当時の少女私としては不器用極まりない習慣。

虫の足は6本だの前足だのなんだの。こちとら一歩譲って腕を前足と捉えても4本。あんな小ちゃいものが体を支える為に6本も足が必要なのか人間様からすると疑問。小ちゃさ故のアドバンテージと捉えても、足が多いだけでなんとも親近感のsの字も浮かばない。せめてものバッタ。あれはなんだかそれぞれの足が、腕、脚、真ん中のなんかわからんやつ、と分業制に見える。システム的には人類と類似してる。3歩譲ってる。

好きな昆虫ランキングまぁ5位くらいだったかな。見た目と、飛距離があるという、かなりの気持ち悪さを考えると高いランク。意味わからん親近感から。
さて血の色はどんなんだ、割ってみよう。

割ってみたところで、出てきた液が血液だとは限らない。バッタの体の作りは知らないし別に知りたくもないが、黒かったこと自体は神秘だった。

バッタファンの人ごめんなさい。なんか思い出したので描いてみた。駄文。

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