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Udemyで実務に直結する知識を獲得!作業時間の大幅短縮を実現したポイントとは?|広島県広島市のUdemy活用事例【前編】

広島市は、デジタル社会に対応したICT人材の育成を目的として、2022年度からUdemy Business(以下、Udemy)を活用した職員向け研修を実施しています。

その取組の中でDX関連の知識を身につけ、実務に活かしている市職員の声を2回にわたってお伝えします。
前編の今回は、広島市役所 健康福祉局 保護自立支援課の渡邊圭さんにお話を聞きました。

話し手】 渡邊圭さん(広島市役所 健康福祉局 保護自立支援課 課長補佐(事)主任)
平成17年、広島市役所に入庁。市民課税、教育委員会等の経歴を経て、現在は健康福祉局の業務を担う。


部署内のDXへの機運が高まる中でUdemy講座の受講を決意 

―はじめに、渡邊さんが担当しているお仕事についてお聞かせください。 

私は健康福祉局の保護自立支援課に所属しています。
生活保護制度や生活困窮者の制度に関連する業務を所管しており、広島市内の各区で行う生活保護業務の取りまとめを担う部署です。

具体的には、生活保護制度の実施要領を各区へ周知したり、未整備の部分について市内共通のルールを作ったり、国に統計データを提出したりします。
各区役所から上がる報告をもとに統計を取り、データをまとめるのが主な業務内容です。

―今回、Udemyを活用した研修に参加しようと思ったきっかけは何ですか。

きっかけは、広島市で現在使っている生活保護システムの更新です。
これまでシステムを改修するタイミングはありましたが、なかなか新しいものへの刷新が難しく、結局古いシステムのまま使い続けていた経緯がありました。

更新を機に今までの紙ベースの仕事の進め方では時代遅れになってしまうのではと危機感を覚え、DXについて勉強したいと思い研修に参加しました。

―昨年、健康福祉局からは6名の方がUdemyで学んでくださいました。今年はそれが28人に増えていますが、部局全体としてDXへの機運は高まっているのでしょうか。

健康福祉局では昨年度、「システム標準化会議」が立ち上がりました。
その中では、健康福祉局や子ども未来局などの業務に共通点のある局が集まり、各課で横断的にDXの進捗確認や意識を高めるための活動をおこなっています。

「システム標準化会議」には部会というものがあり、DXのコンセプトを検討する部会や、ノーコードツール・ローコードツールを研究する部会、書かない窓口・行かない窓口について検討する部会など、それぞれテーマを決めた取組を推進しています。

これらの活動を通して、健康福祉局では近年DXへの機運が高まってきていますので、それが研修の参加者増加にもつながったのではないでしょうか。

飛び石だった知識がつながる感覚!Udemyの学びにより集計作業にかかる時間が4分の1に

―Udemyではどのような講座を受講しましたか。

今まで業務でVBAを使うことはあったものの、すべて独学で部分的に知っているだけでした。
今回の研修を通してしっかり基礎を固めたいと思い、「【はじめてのマクロ】エクセル作業を自動化する VBA の基本マスターコース」を受講しました。

独学で身につけた知識はいわば飛び石の状態で、知識同士がつながっていない感覚がありましたが、今回Udemy講座で体系的に学んだことでさらにVBAへの理解が深まったと感じています。

そしてExcelをおさらいする意味で受講した「【ビジネスデータ集計を極める】エクセル関数マスターコース」も役立ちました。
今までなんとなく使っていた関数の知識をしっかり補完してくれて、大変勉強になったと思います。

―今回受講したUdemy講座は実務のどういった場面で役立っていますか。

今までVBAで作成していたコードを直したり調べたりする際も、基礎知識があることでかなりスムーズに作業できるようになりました。
最も目に見える効果が表れたのは、普段の業務でおこなっているExcelでの集計作業が「2時間」から「30分」へ短縮できたことです。

福祉関係業務のリストでは、縦が40万行・横が100項目ほどの膨大なExcel同士を照合したり、データをまとめたりする必要があります。
以前は主に関数を使って処理していたため速度が遅く、2時間の間は他の業務が止まってしまっていました。
しかし今回Udemy講座で改めてVBAを学び、一部はマクロに置き換えることで時間短縮が実現しました。

―2時間かかっていた作業が30分になったのですね!とても素晴らしい成果です。

今はYouTubeをはじめとする色々な教材が世の中に存在していますが、自分でそれらを体系立てて学習することは非常に難しいです。
基礎からきちんと理解するには、やはり学習の順序を正しく組み立てるのが重要なポイントですので、今回は広島市が立てた学習のカリキュラムに沿って学べたのは助かりました。

Udemyは講座の種類が豊富だからこそ、初級や中級などレベルに合わせたカリキュラムを組めるメリットがあると感じます。
自分で動画を選んで学ぶのに比べ、段階を追って理解を深められるという点で学習効率も上がったと思います。

業務に関わる知識をさらに深め、今後のDX化に備えたい 

―渡邊さんは普段、どのようにUdemyでの学びを進めていますか。 

学習は主にスマートフォンを使いました。
通勤や子どもの習い事の待ち時間などのスキマ時間を活用しています。

最初はパソコンで受講しようと考えていましたが、同じ課でUdemyを受講している同僚から「スマホで勉強した方が便利ですよ」と教えてもらいました。
同僚とは時々「Udemy進んでる?」という会話や、学習に役立つ便利な機能を共有して情報交換しています。

―Udemy学習を継続するコツは何でしょうか。

忙しい日常の中で、いかに「学習に時間を割きたい」という気持ちを持つかが分かれ道だと思います。
職場での評価につながらない、自分の業務に直結しないということは関係なく、きっと面白いと思えば誰でも続けられます。

そのためには、「以前の自分よりもできることが増えた」とか「業務がこんなに短縮できた」という小さな成果も認めて、自己肯定感を上げることが大事です。
そういう「自分をちょっとだけ高められる」部分に目を向けると続けやすいと思いますね。

時間を確保するという面では、通勤時間など1日で15分や30分から始めてみるのもいいと思います。
まずは業務に結びつけやすい領域から学習を始めて、徐々に周辺の領域やこれからチャレンジしたい業務の分野に広げていってはどうでしょうか。

―渡邊さんの今後の学習計画について教えてください。

今後はPowerPointをより活用するため、わかりやすい資料作成のコツを学びたいです。
今の業務で役立つことを勉強して、すぐに現場で実践しながら使い方を覚えられるのはUdemyならではのメリットですね。

またPythonなどのプログラム言語にも興味があります。
市役所ではなかなかPythonを扱う環境がなく、通常の業務ではVBAが中心です。

しかし、今後ノーコードツール・ローコードツールが導入されることを考えると、プログラム言語の基礎知識があれば転用できると思います。
この先のDX化に対応できるよう、これからも様々な知識を積極的に身につけていきます。

―VBAをUdemyで学んだことで、集計業務の時間を大幅に短縮するという大きな成果を残した渡邊さん。その学びの姿勢に大変勇気をもらえたお話でした。本日はお時間をいただきありがとうございました。