加害者なのかもしれない。

一ヶ月以上前に、最初にBBCのニュースが出たとき、この文章を書いていて、後悔するか否か、悩んで時間が経っていました。

いまから載せるのは後出しのようですが
考えてたこと、あげたいと思います。
正式に事務所が文書を出したそうで、それについて書くために一旦、あげます。

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この文章が誰かを傷つけてしまわないことを願います。
知識不足ゆえ、また言葉足らずのため、自分の思っていない風に伝わらないことを願います。私はその道の専門家ではないので、あくまで一個人の考えたこととして読んでください。

*BBCで改めて報道された、ある芸能事務所についてのニュースに関する話題です。この話題に触れたくない方は読まないでください。*

ジャニオタのハッシュタグで見に来てくださった方で、この話題に触れたくない方、すみません。
でもジャニオタだからこそ、この問題をまじめに考えなくてはならないと思いました。私はジャニオタで、FCに入って1年とちょっとのまだ新参者ではありますが。
数日、自分の推しだけでなくジャニーズの話題を目にすることすら嫌になるほど、そして仕事も手につかなくなるほどに、落ち込みました。自分が前に進むために、どうなれば、この問題が解決に迎えるのか、自分なりに考えて考えて、思ったことを、noteにします。

最初に


昨年末、舞台俳優さんが演出家を告訴した。それは私にとっても大きなニュースだった。私はその演出家の作品を何度か観たことがあり、何より、その演出家のもとでその女性が出演している舞台を見ていた。さらに追って出た情報で、私が観劇したまさにその作品の公演中にも、被害を受けたことを知った。
そのとき、その演出家の作品にお金を払って観劇した私も、加害に加担したようなものなのではないか、とふと思った。その演出家の作品が評価されていることが、加害を告発しにくい空気の一端になっているような気がしたから。

BBCの報道が出て。


報道の内容を見て、とてもショックを受けた。
知らなかったことも書かれていたから。
でも一番ショックを受けたのは、その噂や過去の週刊誌報道を知っていた、自分に対してだった。私は、20数年前くらいに出た、週刊文春の記事も知っていた。にもかかわらず、ジャニオタになった、ということだった。
当時はジャニオタと呼べるほど応援はしていなかったけれど、テレビに出ているジャニーズのタレントのことはもちろん認識していたし、どちらかと言えば好きだったのにもかかわらず、である。
先に載せた、舞台俳優さんと演出家の件では、自分は加担したのか、と不安になったのに、当時のその報道を知りながら、なかったことのように記憶の横においやって、知らぬふりでタレントを応援していた。それこそ、自分も加害者を擁護していた、ことになるのではないか。
おそらく、なる、と私は思う。

当時は今ほど知識がなかったり、さまざまな社会の風潮が違ったこともあり、そしてなにより週刊誌の記事の内容を積極的に読まなかったこともあって、聞き流せてしまったのだろうと思う。でも聞き流して、見ないふりをして応援を続けてた、ということは、加害していた人、それを黙殺してきた会社、社会に加担したことになる。
私は加害者になっていたのだ。

推していくかどうか


報道が出て、自分が加害者の側にいたことに気がついたとき、数日、ジャニーズに関する話題に触れるのもいやになるほど、自分の"推し"のコンテンツを目にするだけで悲しくなるほど、落ち込んだ。そして悩んだことは、これからも推していくべきかどうか、ということだった。

でも、事務所に所属しているタレントが悪いわけではない。彼らは加害者ではない。また、そういった加害があることを知りながら黙認していたとしても、会社の庇護の下にいる以上、それしか選べないのだから、その意味ではどちらかといえば被害者とも言えるのではと思う。
だけど、これまでこの報道にあったようなことを黙殺してきた、黙殺するように社会に働きかけていた会社にお金を落としていくべきなのかは、まだ結論が出ていない。ここからの対応の如何によっては、考え直そうと思う。

これからどうしていくべきなのか

(私は虐待被害について詳しいわけではないため、ここからも個人の意見でしかないです)
私はこの報道を見て、これからどうなれば、何より被害を受けた人たちの心が落ち着くのかということを考えた。

1)会社が被害者に対して


会社がすべきことは被害者への謝罪と、ケア、救済(それは賠償金という形も必要かもしれない)であることは間違いないと思う。それは、現在所属している人も、そうでないタレントも、そしてさらにやめて一般人になっている人も含め、すべて、被害を受けた可能性がある人とコンタクトをとり、必要なケアをしていく、ということが必要だと思う。
難しいと思うのは、その事実を「被害」と認めてしまうことで、自分を保っていた部分が崩れたり、精神的につらくなる可能性もある、という部分で、だから現役の人に対しては、より丁寧なヒアリングが必要だろうとは思う。メンバー間や仲間内でのプライバシーも守られて、一人一人が、周囲に知られずにケアにアクセスできるような配慮も必要なのではないかと思う。
会社側から強制的に話させるのではなくて、自発的に、自身のタイミングで丁寧に会話を始められたら、と思う。

一人ひとり、必要なケアはきっと、違う。だからこそ丁寧に、形式的な謝罪をして一律に賠償金を払っておしまい、ということではない対処をして欲しいと思う。期間を設けず、必要ならばカウンセリングなどのケアを継続的に提供していくなど、やれることはあるのではないだろうか。

そしてこれをやるには、社内の人間だけでなく、第三者の専門家の集団を立ち上げて、虐待を過去に受けた人へ必要なケア、やるべき対処を丁寧に検討して、真摯に取り組んで欲しい。

2)報道


私はこの件について全て明るみに出て欲しい、とは思っていない。それは私がジャニオタとして、この話題を何度も耳にしたくないから、というのも少なからずある。でも何より、センセーショナルに報道されること、扇情的に騒がれることは、被害にあった方々にとって良くないことではないか、と思っているからで。被害にあった方を好奇の目にさらしたり、フラッシュバックを引き起こす要因になる可能性があると思うから。ともすれば社会的な二次加害にもなり得る。報道する側も慎重であるべきだと思う。
ただ、慎重に報道してもらうには、何よりもまず、会社がきちんとした調査・対応を進め、かつそれを進めていることを公表するなど、まずは会社がこのことに対して真摯に向き合う必要があるとも思う。

3)私たち
この件について見て見ぬふりをするのは、容認してることと同じ、と思っている。すでに「それをスルーしてきたジャニオタも同罪」「それわかってて応援してるんだからキモい」などの書き込みを見かける。事実、黙認してた私は、加害者に加担してたと思う。
私たちジャニオタは報道されることで、自分の好きな人も、そして自分も傷つくから、目を背けたくもなるし、なかったことにしたいし、嘘だと思いたい。でもこれはもう、なかったことではないのだと思う。だとしたら、会社がどう対処していくのか、社会がどう対応するのかを、ちゃんと、注視しなくてはならないと思う。

私は胸を張ってジャニオタをしたい。好きな人たちを好きだと言いたい。応援したい。だからこそ、ちゃんと向き合わなければならないと思う。

ジャニオタである以上、まったく公平な立場ではいられないとは思う、けれどこれからも事務所にお金を落としていくのだとしたら、その意味でもきちんと今後を見つめていかないと、と思っている。

もう遅い、今更、という声もある。でも、「もう遅すぎるはまだ早すぎる」。このままなかったことにすることが一番良くないことだと思うから。

会社が変わりますように。社会が変わりますように。
何よりも
傷ついた人たちの傷が少しでも癒されますように。これ以上、傷つく人たちが出ませんように。

ジャニオタだからこそ、わたしは目を背けないでいようと思う。


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